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last update:09/06/04  
中性子全散乱装置NOVA完成披露式典
 
 
6月2日、茨城県東海村の「いばらき量子ビーム研究センター」にて、高強度中性子全散乱装置NOVAの完成披露式典が執り行われました。
 
KEKと独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA)のほか、京都大学、山形大学、福岡大学、九州大学、新潟大学により共同開発されたNOVAは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の水素貯蔵材料先端基盤研究事業(Hydro★Star)によって建設された実験装置です。式典では、KEK物質構造科学研究所の下村理所長、経済産業省資源エネルギー庁燃料電池推進室の川原誠室長の代理として安芸裕久課長補佐、J-PARC永宮正治センター長から祝辞が述べられ、続けてJ-PARC池田裕次郎副センター長より、NOVAが設置された物質・生命科学実験施設(MLF)の概要と現状についての説明がありました。式典後はMLFでNOVAのお披露目見学会が催され、約70名の参加者や報道関係者が、装置責任者であるKEK物質構造科学研究所の大友季哉教授らの説明を受けながら、茜色の遮蔽体に囲まれたNOVAを見学しました。
 
中性子は、X線などに比べ水素や炭素など物質中の軽元素の識別能力に優れていることから、物質に含まれる水分子の状態やその構造・機能を解明するための大変有効な手段となります。NOVAは主に、燃料電池開発に欠かせない水素吸蔵物質の水素の貯蔵・放出の過程や、それに伴う構造変化などを詳細に調べることを目的として開発されました。中性子全散乱装置としては世界最高レベルの効率を誇り、サブナノメートルから数10ナノメートルのスケールでの構造変化を観測することが可能です。今後は、環境分野での学術・産業に広く貢献しながら、検出器の更なる拡充を図る予定です。
 
 
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完成披露式典にて挨拶を述べる KEK物質構造科学研究所 下村理所長  
 
 
来賓と関係者による記念撮影
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MLFでの見学会の様子。茜色の遮蔽体の中にNOVAが設置されている   3月11日に行われた、NOVA搬入の様子
 
 

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