2011年1月13日
1月6日(木)、7日(金)に、岩手県奥州市中学生科学体験研修の参加中学生の一行27名が「高校生等実習受入事業」の一貫としてKEKを訪れました。この「科学体験研修」は、奥州市が、国際社会や科学への関心をもち本市の発展に貢献する人材育成の一環として実施している事業で、奥州全市から参加を希望する中学生を募り、志望動機の作文等の書類選考で選ばれた生徒を、つくば地区をはじめとする研究所に派遣するもの。KEKでは、平成16年から毎年生徒を迎え入れています。
研修初日の午前中には、中学生らは解体作業の進むBelle測定器や先端加速器試験施設(ATF)、放射光科学研究施設を見学。午後は、肉眼で放射線を観察することができる装置「霧箱」と、光のスペクトルを測定する装置である「分光器」を製作する実習を行いました。
2日目の午前中には、「科学的発見とは? ~Z項発見の話を例として~」と題する講義を受講し、1日半の盛りだくさんのプログラムを終了しました。参加した中学生らは「物理学にとても興味を持つことが出来ました。将来、僕もこの仕事に就いてみたいと思いました」「帰ったらインターネットや本で調べて自分の知識にしたいです」などと述べ、学習意欲が刺激されたようです。
高校生等実習受入事業はKEKが、学校では体験しがたい研究の現場を肌で感じとるとともに、ものつくりなどの体験から自然科学への興味をもつきっかけとなることを目的として実施している体験学習プログラム。毎年実習を希望する中学校・高校を募集しており、今年度は12校がKEKを訪問します。なお、平成 23年度の募集は、今月から開始する予定です。