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一周 3 キロのトラック
空から見たKEKは円形や直線の道が目立ち、陸上競技場のようにも思えます。(KEKツアー参照)これは素粒子を走らせる加速器があるためですが、KEKには、この加速器に関係した道がいくつもあります。
右の写真は、昼休みに 加速器道路とも言えるそんな道をジョギングをする人たちです。この人の走っている道は加速器の名前をとってKEKB 周回道路と呼ばれています。この道路は一周
3 キロ弱あり、気持ちの良い緑の中を走っているので昼休みにジョッギングやウォーキングをする人がたくさんいます。
この道はKEKB加速器(Bファクトリー加速器)の保守点検やそこにある実験室を使う研究者の通路として設けられています。ですから、3 キロのトラックを走る主役は人間ではありません。KEKB 加速器の中を走る電子や陽電子です。
でも電子や陽電子は人間と同じところを走るわけではありません。KEKB 加速器は地下約
11 m にあるトンネル内に作られています。トンネルは周長約 3 キロ、周回道路の少し外側にあり、KEKB
加速器が納められています。この加速器の真空パイプの中を電子や陽電子が走ります。KEKB加速器には他にも走っているものがあります。例えば加速器を制御する信号などです。
これらは地上より少し高いところに設置された「棚」を通る線の中を走ります。この棚はKEKB
加速器の真上つまり周回道路の少し外側にあります。みなさんも一般公開で KEK
にいらしたら、この棚を探してみて下さい。そこがまさに KEKB 加速器のありかです。最後に周回軌道を走ってみたい方に一言。この道は昔はまさに周回道路だったのですが、今ではニュートリノを打ち出す実験施設ニュートリノビームラインに寸断されています。そこでジョギングする人たちは行ったり来たり往復して走っています。
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