menubar Top Page KEKとは KEKツアー よくある質問 News@KEK キッズサイエンティスト 関連サイト
トップ >> News@KEK >> ニュース >> この記事
 
   image KEKに見る秋    2002.10.17
 
 
 

関東地方を縦断し、各地に強い風と雨をもたらした台風21号を憶えていますか?茨城県では巨大な送電線の鉄塔が、まるでやわらかい材料で出来ていたかのように曲げられた様子が報道されました。そんな台風一過の朝、KEK周辺ではいたるところに強風で飛ばされた木の葉や枝が散らばっていました。もちろん雑木林の中では、木の葉や枝と共にどんぐりや栗もたくさん落ちていました。その栗をめあてに、早朝や昼休みは、雑木林の中へ繰り出す人々が何人もみられました。

1970年代初め、高エネルギー物理学研究所が設立されるまで、KEKの敷地の大部分はうっそうとした雑木林でした。加速器や研究棟などが建設されるにしたがって、その雑木林は伐採されてきましたが、写真3に見られるように、今でも敷地内のあちこちに小さな雑木林がたくさん残っています。雑木林にみられる木の多くは松ですが、くぬぎ、栗、山桜、山ツツジ、ネム、アケビなどの木もたくさんはえています。

秋になると色づくいちょう並木も夕日の中で輝きをましてきます。KEKの構内でも電子陽電子線形加速器に沿う道路にはいちょうの木が植えられています。これも台風21号の被害にあいました。まだ青々とした葉や小さな銀杏が風で飛ばされ落ちていました。銀杏の方はまだ小さかったせいか、拾い集める人は見かけませんでした。

この季節、KEKやその周辺の雑木林では、栗のほかにもあけびや柿、野生のきのこなど、いろいろな「秋の収穫」を楽しむことができます。ただし、野生のきのこには気を付けなければなりません。先日、ある教授が昼休みに雑木林で、きのこをいっぱい採ってきました。それを、野生のきのこに詳しい人に見せたところ、食べられない種類だと言われ、すごすごと、もとはえていた場所へ戻しに行きました。見た目には美味しそうなきのこだっただけに、とても残念そうでした。

KEKの収穫の季節は、なにも秋だけではありません。春の雑木林でも、うど、ふき、たらのめ、野いちごなどの「収穫」があります。KEKやその周辺には、そのままの自然がまだまだ残っていて、野生の草木だけでなく、きじやたぬき、クワガタムシやカブトムシなどいろいろな野生の動物や昆虫を見かけます。 KEKの構内は加速器で生まれる素粒子の世界も豊かですが、同時に筑波山ろくに昔から生息してきた生き物たちの世界も広がっています。次の機会には、雑木林に生息する動物や昆虫の話題についても、ご紹介させていただきましょう。
 
 
image image
[写真5] [写真6]
拡大写真(55KB) 拡大写真(64KB)
 
image
[写真1]
拡大写真(77KB)
 
 
image
[写真2]
拡大写真(62KB)
 
 
image
[写真3]
拡大写真(60KB)
 
 
image
[写真4]
拡大写真(34KB)
 
 
※ この記事に関するご意見・ご感想などをお寄せください。
 
image
proffice@kek.jp
image