蛍光X線による局所元素分析 放射光スペクトルの中から有効な波長領域の光を選択し、同時にこの光を集光鏡によって細く絞って試料を照射すると、その局部に含まれている元素の量に応じて元素固有の波長をもつX線が放出される。この時、試料を少しずつ移動しながら蛍光X線の検出を行えば、試料内の元素の分布の様子を精密に知ることができる。写真は、周辺組織を含む人毛髪の断面の分析例で、(b)硫黄、(c)カリ、(d)銅、(e)亜鉛濃度分布を示す。(a)は光学顕微鏡写真である。