加速器をささえる地面の話

加速器はとても大きく、重い装置をたくさん並べて造られています。 つくばの加速器では大きな電磁石で数トン、もっとも重い装置では約1400トンあります。 このような重い装置を支える地面はどうなっているのでしょうか?

加速器が感じる地面の動きをつくばの地質とからめて掘り下げます。

見どころ

KEKつくばキャンパスにあるSuperKEKB(スーパーケックビー)加速器は、地表から深さ約11メートルの位置に設置された周長約3kmの大型の加速器です。 SuperKEKB加速器は重さが数百キログラムから数トンもある電磁石が合計で約1400台並んでおり、1ミリメートルより小さな精度で位置が決められ、設置されています。

Belle II(ベルツー)実験に使われる検出器にいたっては重さが約1400トンにもなります。 これらの装置の位置は髪の毛の直径よりも小さな精度で定期的に測られており、一見頑丈で動かないように見える地面も実際はゆっくりといろいろな方向へ動いていることが分かっています。 さらに加速器の中を通るビームは人間が感じることの出来ないほんの僅かな一瞬の揺れも感じ、影響されてしまいます。 地質の専門家につくばの大地の成り立ちと地質を解説していただき、加速器の研究者とともに加速器を支える地面の話を掘り下げていきます。

出演者

増澤美佳加速器研究施設
酒井彰元 産業技術総合研究所地質標本館 副館長
鈴木優斗広報室