宇宙の謎の解明
我々の住んでいる現在の宇宙には、宇宙創生の時創られたはずの反物質が見当たりません。この謎の解明を目指すのがこのプロジェクトです。世界一のビーム強度を誇る非対称電子・陽電子衝突型加速器KEKBと、大型でかつ超精密な測定器Belleを使って実験中です。
Belle(ベル)測定器は、KEKB加速器で生成された年間1億個以上のB中間子の崩壊を精密に観測します。崩壊で放出されるすべての素粒子の情報を最大限に活かすために、Belle測定器は、異なる機能を持った多数の測定器要素からなり、高い分析能力を実現しています。
Belle実験は、小林・益川理論が予測するB中間子のCP対称性の破れを2001年に実証し、謎の解明に大きな一歩を踏み出しました。2003年5月にはKEKB加速器が前人未到の高性能を達成し、今後の新たな展開に期待が高まっています。
この実験には国内の大学をはじめとして、13の国と地域の50以上の研究機関から約400名の研究者が参加しています。
→Belle実験のwebページ (研究者向け情報も含まれています)
02.01.24 失われた世界を探る
03.08.28 新しい物理への挑戦 〜Belle実験-予測を超えた現象を示唆〜
05.03.17 「美しい実験」 〜Belleと名付けられるまで〜
06.08.03 「見えない」粒子を見つける 〜Belle実験のタウ・ニュートリノ事象〜
08.04.17 ペンギン崩壊を調べる 〜消えた反物質の謎の解明へ〜
08.08.07 エキゾチックな世界 〜Belle実験で見つかった3種類の新粒子〜