ILC

宇宙の謎の解明

加速器の発展と素粒子実験の進歩

加速器の発展と素粒子実験の進歩 [拡大図(77KB)]

エネルギーと宇宙の年齢

エネルギーと宇宙の年齢 [拡大図(201KB)]

私たちの目の前にあるもの、地球、太陽系、銀河、そして宇宙は一体どのようなものから構成され、どのようにして作り上げられたのでしょうか。私たちはすべての物質が分子や原子からできていることを知っています。私たちの好奇心は、さらに小さな原子核、核子の世界へと向かいました。20世紀に加速器という高エネルギーを得る手段を手に入れてから、より微細な世界がにわかに私たちの眼前に現れてきました。今、私たちは極微な素粒子の世界にたどり着いています。このようにして得られた知識は、私たちの自然観を深めるとともに、現代の科学・技術の基礎にもなっています。

現在、数百ギガ電子ボルト(GeV)領域の素粒子世界の研究に大きな期待がよせられています。この領域では、すべての素粒子の重さ(質量)の起源となっているヒッグス粒子、そして、力の大統一の鍵となっている超対称性粒子の発見が確実視されています。また、それらの素粒子反応の詳細な研究により、宇宙創生時の超高エネルギーの世界を見通すことへの期待が急速に拡がっています。

ILC計画の目的は、電子・陽電子リニアコライダーを建設し、超高エネルギー素粒子実験を行うことです。ILCは、International Linear Collider の略称です。重心系エネルギー約250GeVの衝突実験から開始し、加速器の段階的な改良により、衝突エネルギーをTeV(1兆電子ボルト)領域に上げていきます。実験室内にビックバン直後の超高エネルギー状態を作り出し、宇宙創成の謎に挑もうとする計画です。

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