日時: |
2012-04-10 15:30 - 17:00 |
場所: |
4号館2階輪講室1 |
会議名: |
3次元走査型光電子顕微鏡の開発 |
連絡先: |
小野寛太 4205 |
講演者: |
堀場 弘司 (東京大学大学院工学系研究科) |
アブストラクト: |
ナノメートルオーダーの空間分解能で電子状態・化学状態分布の三次元的可視化
を達成するために、3次元走査型光電子顕微鏡(3D nano-ESCA)装置の開発を
行った。本装置のコンセプトは、ナノビームの二次元走査による走査型光電子顕
微鏡測定(x, y)に加え、広角度一括取込光電子アナライザで取得した光電子放
出角度依存性を最大エントロピー(MEM)法を用いて深さ方向分布情報(z)へと
変換し、 これらを組み合わせることにより、三次元全ての方向(x, y + z)に
おける電子状態・化学状態の分布を得る、というものである。本装置は2007年度
からPF BL-16Aにて建設を開始し、2009年度より東京大学放射光アウトステー
ションビームラインBL07LSU に移設され、調整および利用実験を開始してい る[1]。
現在の装置性能としては、空間分解能として、Poly-Si 電極/HfO2絶縁膜デバイ
ス構造のラインプロファイル測定により、最高で70nm 以下を達成している。ま
た、ナノビーム集光した状態で取込角度60°での光電子放出角度依存性を取得
し、MEM 法を用いてピンポイント深さプロファイルを描き出すことが可能となっ
ている。
[1] K. Horiba et al., Rev. Sci. Instrum. 82, 113701 (2011). |
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