物構研談話会

日時: 2013-03-06 13:30 - 15:30
場所: 4号館2階輪講室1 東海1号館324室
会議名: 物構研談話会(12-39)12CaO•7Al2O3エレクトライドを利用した新規アンモニア合成触媒
連絡先: 阿部仁4972
講演者: 北野政明 准教授  (東京工業大学)
アブストラクト: アンモニアは世界で年間約1.7億トン生産されており,その約8割は肥料用として消費されている.このようにアンモニア合成は,人類の生活を支える食糧生産にとって必須の化学反応である.我々は,12CaO•7Al2O3エレクトライド(C12A7:e-)上にRuを担持したもの材料を触媒としてアンモニア合成を行っている.エレクトライドは,電子が正に帯電した骨格とイオン結合した化合物であり,電子が陰イオンとして機能する.C12A7は正に帯電した12個のケージ(直径約0.4 nm)が壁面を共有して3 次元的に繋がって,[Ca24Al28O64]4+で表される結晶骨格を形成しており,対アニオンとしてケージ内に酸素イオン(O2-)を包接している(C12A7:O2-).これを還元雰囲気で加熱すると,ケージ内に電子を包接したエレクトライドとなり,アルカリ金属と同等の低い仕事関数を有する. こ
のようなユニークな構造と特徴を有したC12A7:e-がアンモニア合成反応において示す触媒作用について紹介する。

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