KEKが主催/共催する研究会など

日時: 2010-06-17 13:30 - 17:00
場所: 4号館345号室
会議名: J-PARCハドロンサロン (第一回)
連絡先: x6091/dotepost.kek.jp/土手昭伸
講演者: 岡 真、武藤 巧  (東京工業大学、千葉工業大学)
講演言語: 日本語
URL: http://www-conf.kek.jp/hadron1/JPARC-hadsalon
アブストラクト: 課題:『J-PARCハドロンホールで展開される物理の全体像』 1.「J-PARCハドロン実験が目指すこと」(岡 真) いよいよ動き出したJ-PARCでのハドロン物理の目標はなにか、今後のハドロン物理は何を解明すべきなのか、を理論の立場から考えてみます。 2.「ストレンジネス核物理と中性子星」(武藤 巧) 中性子星内部には, 通常の原子核密度の数倍に達する高密度核物質 が存在すると考えられる。このような高密度状態では, 核子をはじめ とするバリオンのフェルミエネルギーが大きく, 比較的質量が大きな ストレンジ・クォークが容易に励起されることが予想される。 講演では, ストレンジネス量子数が核物理に果たす役割という視点から, 中性子星内部で実現が期待される高密度物質の諸相、相転移、状態方程式 についての理解の現状を紹介する。中性子星の物理の背景,そして歴史 にも触れながら, この分野の研究の現在の世界的動向を展望する。 具体的には, 中性子星物質中のハイペロン混在, π中間子, K中間子 のボーズ・アインシュタイン凝縮, ストレンジクォーク物質等を取り 上げる予定である。 これらの物質相と超流動・超伝導, および磁気的 性質, また様々な物質相の共存・競合の可能性や相転移と相平衡を通し ての状態方程式への影響について検討する。 更に, 現象と関連して, 高密度物質相の諸性質が中性子星の内部構造 や質量-半径の関係, 冷却等に及ぼす影響について議論する。また, J-PARC 等で目指すストレンジネス核物理との関連についても触れる。

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