日時: |
2009-10-01 17:00 - 18:00 |
場所: |
4号館セミナーホール |
会議名: |
素核研コロキウム 第34回金茶会 「反陽子・基礎物理学・CPT対称性」 |
連絡先: |
内線6037 中尾(文) |
講演者: |
早野龍五 氏 (東京大学大学院理学系研究科・教授) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
CERNの反陽子減速器施設で我々が取り組んでいる研究のうち、(1)反陽子ヘリウム原子と、(2)反水素原子について紹介する。
(1) 反陽子ヘリウム原子は我々がKEK PSにおいて偶然発見し、その後CERNでレーザー分光法を開拓してきた。種々の技術革新により分光精度が向上し、最近では10桁の絶対精度を達成し、その結果は科学技術委員会が4年ごとに更新している基礎物理定数のCODATA 2006年版に反映されている。
(2) 一方、反水素原子を大量に生成して精密分光を行い、これを水素原子と比較することは、CPT対称性の高精度検証手段として期待されている。数年前、我々は毎秒数百個の反水素原子の生成に成功し、その分光に向けた努力を続けているが、まだ分光するには至っていない。
これらの理論的背景、実験技術、今後の展望について論じる。
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