アブストラクト: |
CZおよびFZシリコン単結晶はその高い完全性がつとに知られておりX線領域の放射光分光素子として広く使われている。シリコン単結晶を用いて高エネルギー分解能、高指向性の性能をもつX線光学素子また画像化素子としての開発が盛んである。
FZシリコン単結晶に注目するとd/d=10-7〜10-8のオーダーで限界があると理解されている。より高いエネルギー分解能をもつためあるいは指向性の高いX線を作るためにはこの限界を打破するシリコン単結晶開発が必要である。このブレークスルーはどこにあるかという普遍的な関心をもつ研究者が一堂に会し問題点の洗い出しを行なう。
世界一結晶製造メーカーで長年結晶成長と評価に携わってこられた阿部博士と長年シリコン単結晶評価に携わってこられた川戸清爾博士に同席いただき、それぞれ点欠陥を制御しより完全な結晶へ向かう試みとその評価法を紹介いただき、この“点欠陥を見る”手段の開発を全員で議論する。さらに格子定数超精密測定、超高エネルギー分解能X線光学系、X線暗視野法利用の医用画像と周辺技術開発、新X線トポグラフィ開発などシリコン単結晶をめぐる新しい動きも議論する。 |