アブストラクト: |
最近われわれはPFのいくつかのビームラインにおいて光電子顕微鏡実験を行って
いる。軟エックス線領域で磁性研究の主流となりつつある、磁気2色性と光電子顕微
鏡を組み合わせることで、強磁性体、反強磁性体の磁区観察が元素選択的にできるこ
とが大きなアドバンテージである。
磁気2色性ばかりでなく、結晶ひずみなどに由来する2色性も磁性研究に役立つこと
がわかってきた。また、欧米諸国ではポンプ&プローブ法による磁区の外部応答の動
的過程研究も行われるようになってきている。このような研究の現状をわれわれのア
クティビティを中心に紹介するほか、時間分解分光や高分解能観察へ向けての取り組
みなど、今後の課題についても紹介する。 |