放射光セミナー

日時: 2005-03-04 13:30 - 14:30
場所: PF研究棟2階会議室
会議名: 放射光セミナー「ユニバーサルX線エリプソメーターの開発と応用」
講演者: 上ヱ地義徳氏  (東京大学 新領域創成科学研究科)
講演言語: 日本語
URL: http://pfwww.kek.jp/pf-seminar/
アブストラクト: 我々はこれまでに放射光X線の偏光特性を活かした新しいX線計測技術を開拓すべくユニバーサルX線エリプソメーターの開発を行ってきた。ユニバーサルX線エリプソメー ターは、X線偏光子、回転型四象限X線移相子、X線検光子、からなり、任意の偏光の生成、透過X線を含む任意の回折X線の任意の偏光の解析を高精度に行える。これまでに、X線領域(7〜12 keV)でファラデー効果、結晶構造異方性に基づく直線二色性と直線複屈折(自然光学異方性)、円二色性と円複屈折(自然光学活性)のスペクトルの高精度な測定や偏光コントラスト像の観察に成功している。  このように偏光性を積極的に利用する一方、X線透過型移相子を利用して、放射光X線から無偏光X線を取り出すX線偏光解消子(デポライザー)の開発を行った。偏光特性が解析を複雑にする測定法や偏光因子によるX線強度のロスが問題になる測定法で有用になると考えられる。  本公演では、ユニバーサルX線エリプソメーターとX線偏光解消子の概要を紹介するほか、最近行った反強磁性体の円偏光DAFSや今後の展望についても紹介したい。

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