| 日時: |
2012-10-31 16:00 - 17:00 |
| 場所: |
4号館3階輪講室1 (345) |
| 会議名: |
物理セミナー / 100ギガトン次世代ニュートリノ望遠鏡計画(NTA) |
| 連絡先: |
Hiroyuki Nakayama |
| 講演者: |
佐々木真人 (東京大学宇宙線研究所) |
| 講演言語: |
日本語 |
| アブストラクト: |
超高エネルギー素粒子天文の開始を目指し、1分角に迫る分解能で全天空監視する超高エネルギー空気シャワー撮像検出器Ashra(All-sky Survey High Resolution Air-shower detector)が2002年より開発され、原理実証フェーズであるAshra第1計画(Ashra-1)がハワイ島のマウナロア中腹,標高3,300 mの土地を観測所として行われている。Ashra-1集光器を用い、GRB起源PeV-EeVタウニュートリノ(ν_τ)初探索を実現し、2012年にトリガーを更新後、本番の観測としてPeV-EeVのν_τ探索を最高感度にて続行している。
検出方法として、地殻や山をかすったν_τを起源とするタウ崩壊空気シャワーによる大気発光を撮像する方法(ES撮像法)を用いている.このES撮像法によるPeV-EeVν_τ探索では、大質量を有する山や地殻をニュートリノ相互作用の標的として使用すると同時に、大気ニュートリノ事例が無視でき、地中でのν_τの再生成を利用できるなど、従来の水チェレンコフ検出器や広域空気シャワー検出器に比べ非常に有利である。さらに、宇宙線2次粒子や夜光のバックグランドを完璧に遮蔽するという利点もある.Ashra-1で実証された広角高精度撮像によって、この優れたES撮像法の利点を十全に生かすことが可能である。また、PeV-EeV領域のν_τ探索は他のニュートリノ検出実験と相補的であり、天体加速起源同定の物理や時間領域天文においても重要である。
これまでのAshra-1での開発と観測実績に基づき、天体起源ν_τの確実な発見同定のため、本格的な国際共同となるべき、次世代ニュートリノ望遠鏡計画(NTA)の具体的な策定を開始した。ハワイ島を第1候補地として、一辺25�劼了鯵儼舛猟催世�Ashra-1同様のサイトを配置し、それらの中心に全天を睨むサイトを置いてチェレンコフ光と蛍光をハイブリッドでステレオ観測する。ハワイ島の3山と地殻を標的質量とし、3山に囲まれた好天候の空気をシャワー発光体として利用すれば、ν_τに対する100ギガトン以上の標的質量を有するES撮像検出器アレイが実現する。バックグランドフリーの環境下、IceCubeの100倍以上の即時感度、および、0.1°以下の高精度方向決定用いた、宇宙起源ν_τの確実な発見同定を狙うことができる。
本講演でAshra-1の実績と次世代ニュートリノ望遠鏡計画NTAの展望を述べる。 |
|