理論セミナー

日時: 2005-02-14 13:30 -
場所: 研究本館3階321号室
会議名: 分子動力学によるクォーク・ハドロン相転移
連絡先: 丹後
講演者: 秋村友香氏  (埼玉大学D2、原研特研生)
講演言語: 日本語
アブストラクト: ボドマーおよびウィッテンは、物質の絶対安定状態は、0温度0圧力下における QGP状態のストレンジマターであるという仮説を唱えた。この仮説に対し、 さまざまな手法による理論的研究が行われて来たが、現在までのところ多くの 計算は否定的な結果を伝えている。しかし、中性子星中心部などでQGPが 起こっているとすれば、それがストレンジマターである可能性は否定できない。 最近クォーク星ともみられる星の発見やペンタクォーク、ppnK-などのsクォークを 含んだエキゾティックバリオンの発見などと関連してストレンジマターが重要と 再認識され、その安定性、準安定性を再度検討しようとする機運が高まってきている。 本セミナーでは分子動力学を使って、0温度で広い密度領域に渡った核物質と ハイペロン物質の状態方程式をクォークの視点から調べるモデルを紹介する。 また、有限温度への拡張についても触れる予定である。

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