日時: |
2009-05-29 15:00 - 16:00 |
場所: |
研究本館3階322室 |
会議名: |
Tensor optimized shell model using bare interaction for light nuclei |
連絡先: |
安井、yasuis AT post.kek.jp |
講演者: |
明孝之 氏 (大阪大学) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
核構造においてテンソル相関と短距離斥力相関は重要である。これらの相関を調べる模型として、我々はテンソル最適化殻模型(tensor-optimized shell model, TOSM)[1]を構築した。これまでTOSMを用いて、軽い原子核、特に中性子過剰核におけるテンソル力の効果を解明してきた。
TOSMでは、テンソル力を扱う為に、殻模型の配位混合を二粒子二空孔まで施し、かつ調和振動子基底の拡がりを変分的に扱う。短距離斥力相関の記述には、ユニタリー相関演算子法(Unitary Correlation Operator Method,UCOM[3]) を用いる。UCOMでは、核内の全ての相対波動関数に、短距離斥力を避けるユニタリー演算子を導入する。この模型(TOSM+UCOM)によって現実的核力を扱うことが可能になった。実際に4体計算との比較を行い、充分に良い結果を得た。
他にも中性子過剰核にTOSMを用いることでテンソル相関の役割が解明された。特に11Liでは、テンソル相関を稼ぐことで1s軌道がエネルギーを得し、その軌道が作る中性子ハロー構造が説明された。[3]
[1] T. Myo, H. Toki and K. Ikeda Prog. Theor. Phys. 121 (2009) 511.
[2] H. Feldmeier, T. Neff, R. Roth and J. Schnack, Nucl. Phys.
A632(1998)61.
[3] T. Myo, K. Kato, H. Toki, K. Ikeda, Phys. Rev. C76(2007)024305. |
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