日時: |
2009-10-13 16:00 - |
場所: |
研究本館3階322室 |
会議名: |
種々の量子もつれ測度、特にコンカレンスとその一般化について |
連絡先: |
佐々木、tsasaki AT post.kek.jp |
講演者: |
市川翼 (近畿大学総合理工学研究科量子コンピュータ研究センター) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
量子情報科学の近年の進展につれて、情報処理を行なうにあたっての有用な資源のひ とつとして量子もつれ状態(直積としては書けない状態)が注目されており、特に、個々 の量子もつれ状態が情報処理に於いてどの程度有用かを示す尺度として、量子もつれ 測度なるいくつかの要請を満足する汎関数が多数提案されている。それらのなかでも、 コンカレンスと呼ばれる量子もつれ測度は、多体系を二つの部分系に分割した場合の 量子もつれについては、混合状態まで含む全ての状態に対して厳密な値もしくは非自 明な下限が代数的に計算可能であるという性質を持ち、量子もつれ測度の中でも特別 な位置を占めており、様々な一般化が試みられている。 本講演では、上記のような近年行われた量子もつれ測度、特にコンカレンスとその様々 な一般化の手法やそれらの性質についてPhys. Rep. 415 (2005) 207-259をもとに、 全体的なレビューを行なう。 |