理論セミナー

日時: 2010-05-12 15:30 - 16:30
場所: 研究本館3階322室
会議名: ピグミー共鳴状態の性質
連絡先: 服部、khattori AT post.kek.jp
講演者: 稲倉恒法  (理化学研究所)
講演言語: 日本語
アブストラクト: 原子核の電気双極子型励起モードの中で、低励起エネルギー領域に現れるものは ピグミー共鳴状態と呼ばれており、不安定核に特有な集団励起モード(ソフトダイポール モード)の候補とされている。このピグミー共鳴共鳴状態は、超新星爆発の中で起こる 元素組成(r-process)にも大きな影響を与えており、注目を浴びている。実験では 68Ni, 132Sn などの不安定核で観測されている反面、代表的な安定核である 208Pb でも 観測されており、どの原子核で現れるのか、出現条件は何か、などの基本的な性質に ついても まだはっきりしていない。 広範な原子核に亘って 電気双極子型励起モードを計算し、ピグミー共鳴状態の出現条件 などについて調べたので、その結果を紹介する。また、208Pb に現れるピグミー共鳴状態と 不安定核のソフトダイポールモードとの関係性についても明らかにする。

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