日時: |
2010-10-07 13:30 - 15:00 |
場所: |
4号館345室 |
会議名: |
軽い不安定核にみられる共鳴状態の構造 |
連絡先: |
服部、khattori AT post.kek.jp |
講演者: |
明孝之氏 (大阪工業大学) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
軽い不安定核、特に中性子過剰核では多くの状態が共鳴状態として観測されている。
本研究では、これらの共鳴状態の構造を解明したい。
手法には「コア核+過剰中性子群」のクラスター模型を用いる。
共鳴状態の記述には複素座標スケーリング法(complex scaling method)を用いる。
この方法では多体の共鳴状態(pole)をガモフ状態として求めることができるため、
その性質を直接調べることができる。
本セミナーでは、以下の内容を紹介する予定である。
1. He同位体の中でも特に6He,7He,8Heの性質を議論する[1,2]。
それらの基底状態に見られるハロー、スキン構造や、励起状態の配位構造を調べる。
更に、基底状態から非束縛状態への分解反応の強度分布を求める。
その分布における共鳴と非共鳴な連続状態の寄与を調べる。
2. He同位体におけるテンソル力の効果を議論する[3]。
5He,6Heで観測される共鳴のLS分岐差について、現実的核力を用いた構造計算を
行い、テンソル力が与える影響を調べる。
[1] T.Myo, R.Ando, K.Kato, Physics Letters B (2010) 150.
[2] T.Myo, R.Ando, K.Kato, Physical Review C 80 (2009) 014315.
[3] T.Myo, H.Toki, K.Ikeda, Prog. Theor. Phys. 121 (2009) 511.
※本セミナーは10/6, 7と同部屋で行われる加藤幾芳氏の特別講義
「複素座標スケーリング法を中心とした多体共鳴状態の問題」
と関連した内容です。
|
|