私たちのまわりの世界は陽子、中性子、電子の「粒子」からできている「物質」で成り立っているように見えます。しかし、素粒子の世界では粒子には必ず「反粒子」というパートナーが存在することがわかっており、ビッグバン直後の宇宙には粒子と反粒子が同数存在したと考えられています。私たちの銀河から遠く離れた宇宙のどこかに反粒子で成り立つ「反物質領域」が存在し、そこから「宇宙起源反物質」が地球に飛来しているかもしれません。この反物質を高度37kmの高空で探索するBESS宇宙線観測気球実験を紹介します。