講師紹介
洪 江美(こう えみ)
お茶の水女子大学物理学科卒業、同大学院に進学し博士(理学)の学位を取得。その後、イギリス、ベルギー、フランスでポストドクターを経験し、現在はフランス国立研究センター(CNRS)、パリ大学第11オルセー校線形加速器研究所の終身研究員に就任。専門は素粒子物理学の理論研究で、クォークやレプトンという物質の最も基本的な構成要素となっている粒子と、それらの間にはたらく相互作用について、紙とペンまたはコンピューターを用いた計算で、どのような現象がおきるかを予言するのが仕事。帰宅すれば二人の男児の母。
市川 温子 (いちかわ あつこ)
一浪して、京都大学理学部に入学、物理系卒業後、同大学大学院に進学し、2年余分にかけて博士(理学)の学位を取得。高エネルギー加速器研究機構でポスドク、助教を経て、現在は京都大学の准教授に就任。専門は、素粒子物理学実験で、現在はニュートリノの謎を探る実験を行っている。茨城県で実験と一夫一女との生活、京都大学で教鞭と二重生活を送っている。
Denis Perret-Gallix(ドゥニ ペレガリックス)
フランス国立科学研究センター(略称CNRS)研究部門長をつとめ、 国立素粒子原子核研究所(IN2P3)に所属。日仏共同素粒子物理学研究所であるToshiko Yuasa Laboratory(TYL)のフランス側責任者。暗黒物質探索や原子力分野への応用を目指した蛍光ボロメーターの発明や、高エネルギー物理学実験および宇宙論のシミュレーションのために自動的に事象生成プログラムを生成するソフトウエア開発への世界に先駆けた取り組みなどが素粒子研究者としての業績である。イギリス、アメリカ、CERNで多くの国際共同実験に従事し、共著も含め380編の学術論文を出版した。また、FAPPS(フランス・アジア素粒子物理学スクール)をはじめ、欧州、日本、アジア諸国の共同スクールを数多く運営。東京と筑波で日本暮らしを8年間楽しんだ経験がある。