理系女子の先輩たち

名前:冬頭 かおり
所属:名古屋大学 理学研究科 素粒子理論研究室 博士後期課程1年

- 研究内容 -

私は、物質を構成する最小単位である素粒子に関する研究を行っています。具体的には数学を道具とし、様々な実験データを基に素粒子の性質を調べています。
また素粒子を研究することは我々の宇宙を知ることと密接に関係しています。そのため、素粒子を使って現在の宇宙の観測事実を説明するシナリオの構築にも取り組んでいます。

- 女子高生へのメッセージ -

このスクールを通して、少しでも素粒子に興味を持ってくれたら嬉しいです!
皆さんとたくさんお話できるのを楽しみにしています。

名前:黒子 めぐみ
所属:東北大学 学部4年

- 研究内容 -

わたしは有機分子の集積によって構成されている分子性伝導体を中心に研究を進めています。分子で構成されている有機物質の特徴は"やわらかい"ことです。この特長から、近年、有機ELデバイスなどの軽量で"曲がる"エレクトロニクス材料として注目されています。 現在は、このような分子性有機物質の基礎的物性(金属-超伝導-絶縁体)の解明、新物性の開拓を目指しています。

- 女子高生へのメッセージ -

物理のイメージとして宇宙や素粒子を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし実際には宇宙についてだけではなく、本当に多彩な研究内容があります。私はそのなかでも物性という分野の研究をしています。馴染みのない言葉かもしれませんが、その面白さを伝えていきたいです。

名前:松田さゆり
所属:東北大学ニュートリノ科学研究センター

- 研究内容 -

私は素粒子ニュートリノについて研究しています。ニュートリノは宇宙に最も多く存在する素粒子の一つですが透過能力が高く捕らえにくいため、性質の詳細な理解が課題です。特に問題なのが質量です。ニュートリノは極端に軽いのですが、どのくらいの質量か、なぜ軽いかはわかっていません。神岡鉱山地下に設置されたカムランド検出器では「ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊」という非常に稀に起こるとされる現象を探索しています。この崩壊を発見できれば軽い質量を得る仕組みが明らかになります。私は邪魔な事象の中からこの信号を見つけるべく、データ解析に取り組んでいます。

- 女子高生へのメッセージ -

研究を初めてまだ3年ほどですが、活き活きとして魅力的な女子学生・女性研究者にたくさん出会いました。
その人達から受けた刺激を皆さんにも伝えていきたいです。
そして女子学生の研究生活をより身近に感じてもらえればいいなと思っています。わからないこと、不安なこと、気軽に聞いてみてください。

名前:南 沙里
所属:奈良女子大学 人間文化研究科 宇宙物理学研究室 博士後期課程1年

- 研究内容 -

太陽のように自ら輝く恒星は一生の最後に超新星爆発という大爆発を起こします。私はその爆発後に残るガス=超新星残骸を研究ターゲットとしています。超新星残骸はさまざまな波長の光を放射していますが、その中でも私は高エネルギーのX線放射を観測することで、『どのような元素がどのくらい含まれているのか』『爆発はいつ頃起こったのか』『ガス中の元素はどのくらいイオン化されているのか』などの情報を引き出し、『超新星残骸がどのように進化してきたのか』を明らかにするための研究を行っています。

- 女子高生へのメッセージ -

理系分野といえば男性が多いイメージがあるかもしれませんが、私は女子大という女性が多い環境で研究生活を送っています。理系女子の皆さんの将来に少しでも役立つ話が出来ればと思っていますので、どんなことでも気軽に聞いてくださいね。

お問合せ

大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 男女共同参画推進室
〒305-0801 茨城県つくば市大穂1-1
TEL:029-864-5149 FAX:029-864-5560

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