TYLスクール理系女子キャンプ2017

QandA

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研究者という仕事・研究生活についての質問

Do you feel any differences about the environment around female scientists between in Japan and France? (海外経験のある先生方お答えくださったらうれしいです)
回答フランスでの研究経験はありませんが、英国・米国に比べると、女性研究者の数が圧倒的に少ないです。また米国ではさまざまな国から研究者が集まっていて、米国で一旗揚げたいという野望を抱いている人が多いです。途上国や共産主義の国から来ている人は研究で業績をあげて、なんとか米国の市民権を獲得して移住したいと思っている人もたくさんいます。つまり、研究の業績に人生そのものがかかっているような人が集まっています。そのぶん研究者間の競争が激しいです。
お給料ってどうですか?
回答一般企業に就職したほうが生涯賃金は多いと思います。
回答ポスドクなど任期のある職(年限があってその後は別の職を探して移らなければならない)のうちは、職そのものが変わりますし、職を移るたびに引越しなどでお金がかかりあまり安定していません。そのかわり、企業で働くことと比べると自分の好きな時間に好きな仕事ができるので、そこがトレードオフになっていると思います。
回答大学や研究所で常勤の研究職に就いた後、あるいは企業の技術職や研究職に就いた後は、世間並みの給料がもらえると思ってもらって構いません。博士号を取得してその状態になるまでにいくらか時間がかかることが少なくないのは事実ですが、自然科学の研究に関する能力と経験を持つ人がポジションを得る助けになるよう、企業でのインターンシップの機会を紹介するなどの取り組みも行われるようになっています。
日本での女性研究者の待遇はどのようですか。また、女性が研究者として世の中で活躍するためには、何が一番大切か詳しくお願いします。
回答待遇(給料や労働条件など)は男性と同等ですが、専門的な仕事を持つ女性が少ないため、誤解されたり、無神経ことを言われたりすることはあるかもしれません。それにも負けずに好きな仕事を追求してほしいです。
回答評価や待遇は基本的には男女の別なく、能力と業績によります。女性研究者の方が少数である分野は少なくないので、女性でないと気づかない不便な点などがあるのに私が男であるために見逃していることはあるかもしれませんが、それについてはご勘弁を。
回答あえて挙げるなら、受け身にならずに主体的に社会とかかわることかなと思います。
回答性別を問わず厳しい批判に耐えなくてはいけない場面で、女性であることを理由に庇護を求めるなどの、人間としてずるい立ち居振る舞いをしないことかと思います。でもずるいことをしてはいけないのは男性も同じですよね。
研究者となる時、研究生活をしていく上で(高校生のうちに身につけて欲しいような)大切になるスキルや心の持ち方などは何がありますか? また、生活習慣などでも身につけた方がいいことは何かありますか?
回答研究者に限らないですが、学生が終わって働き始めると、不公平なことや、不当に扱われること、不条理なこと、自分ではどうしようもできない事があります。あまり気にしすぎずに右から左へ受け流してしまうのがいいです。生活習慣では、私は、食事に気をつけて、トレーニングしています。体だけではなくて精神も落ち着きます。
回答学校の勉強や受験勉強はいずれにしろやりますよね。それ以外に、体を鍛えること、いろいろな本を読むこと、一緒に勉強する友達を作ること、友達と協力して企画を運営することなど、どれも後で役に立ちます。
日本の研究室にいても英語での会話が多いですか。研究者になるには、何か面接などを受けるのですか。
回答英語での会話やメールは多いです。私の場合、3割ぐらいは英語です。研究者になるには、ふつうの就活と同じように書類審査と面接があります。自分のスキルや研究計画をアピールします。
回答日本にいても、英語でメールを読み書きしない日はないし、英語で打ち合わせするミーティングがない週はありません。日本人同士なら、日本語で議論するのが簡単なので、会話は日本語です。大学や研究所の研究職の採用は通常は公募人事によりますので、履歴書・業績リスト・研究計画・主要論文などをまとめた書類を提出して、場合によっては面接を受けて、採用される候補者が決まります。
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