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弦理論・場の量子論

素粒子物理学は新たな時代を迎えています。LHC実験でのヒッグス粒子の発見やプランク衛星による宇宙背景輻射の詳細測定などにより、素粒子と宇宙の標準模型が確立しました。一方で、標準模型では説明できない現象も明らかになってきました。特に、宇宙初期のインフレーションを何が引き起こしたのか、宇宙を再び加速膨張させている暗黒エネルギーの正体は何なのか、といった問題の解決には、物質と重力、そして時空の統一的な理解が必要です。さらに、なぜ素粒子は世代構造をもつのか、ブラックホールに失われた情報は回復できるのか、なぜ空間は3次元なのか、といった難問に取り組むためには、これまでの場の量子論の枠組みを超えた新しい考え方が必要です。超弦理論は、重力と物質を統一的に扱うことのできる唯一の理論であり、これらの諸問題を解決する重要な糸口を与える理論だと期待されています。

弦・場の理論グループでは、非平衡系の場の量子論、超弦理論、行列模型、ゲージ重力対応など、これまでの場の量子論の枠組みを超えた様々な手法や考え方を取り入れることで、これらの諸問題の本質的な解決を目指しています。

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