9月20〜23日、 高エネルギー加速器研究機構(KEK)主催の高校生向け素粒子サイエンスキャンプ「Belle Plus(ベル・プリュス)」が実施された。これはBelle実験で実際に行われている最先端の研究活動を高校生に体験してもらうことを目的としたもので、今回で4回目。日本各地から23名の高校生が参加し、充実した4日間を過ごした。
Belle実験とは、KEKB加速器を使って、年間1000万~1億個に及ぶ大量の「B中間子」 を発生させ、その崩壊を観測する素粒子実験。2008年ノーベル物理学賞を受賞した小林・益川理論を実証している。
このキャンプは、本物の実験装置や実験データを使って、研究者から直接指導を受けるもので、いわば研究者体験プログラム。素粒子に関する予備知識がなくても、楽しんで学ぶことができるようになっており、素粒子物理学の入門的講義、Belle測定器とKEKB加速器を間近に見ることのできる見学ツアーのほか、高校生が希望コースを選択する実習等が行われた。実習後は、研究結果についての班ごとの発表が行われ、お互いの結果について活発な議論が交わされた。