Ｘ線自由電子レーザー

電子ビームを用いて作られる、波長がX線（可視光よりも波長がとても短い）領域のレーザーのこと。大型放射光施設SPring-8の10億倍の輝度を持つ。XFELとも呼ばれる。

Ｘ線自由電子レーザーは、放射光とレーザー（波の揃った高品質な光）の両方の特長をもち、原子や分子といった極めて微細なものが、非常に速く変化する様子をコマ送りのように詳しく連続的に観察することができるため、極短時間反応の観察や創薬のスピードアップと効率化、まったく新しい素材の研究などへの活用が期待されている。日本では、（独）理化学研究所が2006年から播磨科学公園都市に施設建設を開始した。 米国や欧州（ドイツ）においても同様の計画が進行中である。XFELの基幹技術は、リニアコライダー加速器の研究・開発から派生したものである。