素粒子の理論式から、素粒子反応の確率を表す反応断面積を計算するプログラムGRACEに関する研究・開発を行っています。

目的・ビジョン

GRACEで行う、多様な素粒子衝突反応の、高次補正を含む精密な大規模な理論計算に必要な記号処理や、数値計算法の研究開発を行っています。

概要

GRACEは、物理模型(ラグランジアン)を与え、素粒子衝突反応の断面積を摂動的に、計算機で自動的に数値計算を行うためのシステムです。

素粒子物理学におけるエネルギーフロンティアの加速器実験(LHC、リニアコライダー計画)においては、未知の素粒子を発見や、高エネルギー衝突で起こる様々な現象を高精度で測定することが期待されています。実験データを解析し素粒子の性質などを精密に分析するためには、多様な素粒子衝突反応の高次補正を含む精密な大規模な理論計算が不可欠となっています。

自動計算システムの構築するためには場の理論の記号処理的な取り扱いから、数値計算法など様々な計算機科学にも関係する研究要素が広がっています。

補足説明

素粒子物理学では標準模型やそれを超えた模型などが提唱され、物質の元となる素粒子の性質や時空の理解を進めようとしています。実際にこれらの素粒子の模型を使って高エネルギー実験などの結果と合わせるためには、素粒子物理学の場の理論に基づきlatticeQCD のような非摂動的な扱いを行うものと、摂動的に行う方法等があります。

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