共通基盤研究施設

共通基盤施設とは

共通基盤施設とは

KEK共通基盤研究施設では、大型加速器施設の運用とその共同利用や研究計画に関わる、放射線防護・検出器、環境保全、計算科学、超伝導・低温技術とその応用、精密加工技術などの研究活動を行うとともに、これらに関連する高い基盤技術を用いて、放射線・環境安全管理、コンピューターやネットワークの管理運用、液体ヘリウム等の供給、機械工作などの支援業務を行っています。詳しくはこちら

ハイライト
HIGHLIGHTS

KEK小型スーパーコンピュータ「Suiren(睡蓮)」が「Suiren2(睡蓮2)」にリバイズしてスパコン消費電力性能ランキング「Green500」で世界第2位を獲得
睡蓮2がスパコン消費電力性能ランキング世界2位
図1 Suiren2(睡蓮)システム全体(左)、液浸冷却内部のPEZY-SC2モジュール(右)

大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (機構長 : 山内 正則/以下、KEK)、株式会社ExaScaler(エクサスケーラー、代表取締役社長:木村 耕行、以下ExaScaler社)と株式会社PEZY Computing(ペジーコンピューティング、代表取締役社長:齊藤 元章、以下PEZY社)が共同で開発・検証している小型スーパーコンピュータ(以下、スパコン)「Suiren2(睡蓮2)※1」が、米国コロダド州デンバーで開催中の「SC17(The International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis 2017)」国際学会にて発表されたスパコン消費電力性能ランキング「The Green 500 List※2」にて、世界第2位を獲得いたしました。 「Suiren2(睡蓮2)」は、計算科学センター内に設置され2014年11月1日より稼働を開始した「Suiren(睡蓮)」をリバイズした国産小型スパコンで、PEZY社の2,048コアの低消費電力型メニーコアプロセッサ「PEZY-SC2」と、ExaScaler社が開発した液浸冷却システムを用いて、PEZY社とExaScaler社が共同開発した「ZettaScaler-2.2」による小型スパコンです。わずか10平方メートル程の小さな室内設置面積に、小型の液浸冷却槽6台と冷媒循環用の配管だけの小規模な構成となっています。理論上の最大演算性能は倍精度浮動小数点演算で1,082TFlopsすなわち1.08PFlopsです※3。 このたびのSC17において「Suiren2(睡蓮2)」は、スパコン性能ランキングTop500では、実効性能788.2 TFlops※3で第307位にランクイン、Green500では1ワットあたり16.76GFlops※3で第2位にランクインしたものです。 2014年11月に初代「Suiren(睡蓮)」はGreen500で世界2位になりましたが、今回のPEZY-SC2を用いたシステムでは電力あたりの性能は3倍以上向上しました。2015年の「SuirenBlue(青睡蓮)※4」から比べても2.4倍以上の低消費電力化が達成できました。 なお、今回のGreen500では、理化学研究所の「Shoubu System B(菖蒲 システムB)」が第1位、KEKの本「Suiren2(睡蓮2)」が第2位、PEZY Computing/ExaScalerの「Sakura(桜)」が第3位と、ZettaScaler-2.2による国産システムがGreen500のトップ3を独占しました。 KEK計算科学センター※5では、素粒子・宇宙・天文などのシミュレーションで実効性能、低消費電力性能等を含めて検証を行うなど、12月の本格稼働開始を目指しています。

【用語解説】

※1 Suiren 2(睡蓮2)
計算科学センター内に設置され2014年11月1日より稼働を開始した「Suiren(睡蓮)」をリバイズした国産小型スパコン。わずか10平方メートル程の小さな室内設置面積に、小型の液浸冷却槽6台と冷媒循環用の配管だけの小規模な構成となっている。理論上の最大演算性能は倍精度浮動小数点演算で1,082TFlopsすなわち1.08PFlopsである。

※2 The Green500 List
年に2 回スパコンの研究者により世界中のスパコンの性能ランキング「TOP500」が発表される。そのうち1回は国際学会SC(International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis)で発表され、もう1回は国際学会ISC(ISC High Performance, The HPC Event)の前後に発表される。ランキングで比較される性能は、指定されたプログラムの実行速度により評価される。The Green500 Listとは、この「TOP500」に入る性能を持ったスパコンを、演算処理性能の絶対値ではなく消費電力1ワット当たりの演算処理性能により並べ変えたもので、電力効率の改善が不可欠な次世代スパコンの開発での重要指標として注目されている。

※3 GFlops(ギガフロップス)、TFlop s(テラフロップス), PFlops(ペタフロップス)
1秒間に1回の浮動小数点演算(実数の足し算、掛け算)を行うことができる性能を1Flops と呼び、G(Giga)はその10の9乗(10億)倍を、T(Tera)はその10の12乗(1兆)倍を、P(Peta)は10の15乗(1000兆)倍をその表している。1GFlopsは1秒間に10億回の演算ができる性能であり、1TFlopsは1秒間に1兆回の演算ができる性能であり、1PFlopsは1秒間に1000兆回の演算ができる性能である。

※4 SuirenBlu e(青睡蓮)

計算科学センター内に2015年6月末までに「SuirenBlue(青睡蓮)」として稼働を開始した国産超小型スパコン。わずか1.6平方メートル程の非常に小さな室内設置面積に、超小型の液浸冷却槽1台と冷媒循環用の配管だけの極めて小規模な構成(「ExaScaler-1.4」)となっている。理論上の最大演算性能は倍精度浮動小数点演算で428TFlopsである。

※5 計算科学センター
KEKでは、高エネルギー加速器を用いて宇宙や生命の誕生、素粒子・原子核・物質の根源などの解明を進めている。計算科学センターでは、国内外の関連分野の研究者に大規模な実験解析システム、シミュレーション研究のためのスパコンシステムの管理運用を行い、関連する研究開発を行っている。

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