2025年12月9日(火)の授業終了後の16:30から約2時間にわたり、小山高専、長野高専、豊田高専、群馬高専、沖縄高専で加速器製作に取り組む高専生たちが、Zoomを介して参加するオンライン交流会を開催しました。
各高専の活動紹介 #
今回の交流会では、加速器に関する企業紹介、加速器施設での研究紹介、そして自宅での加速器製作活動の紹介という、3件の講演を中心に実施されました。
まず、加速器に関連する企業紹介として、株式会社NATより、J-PARCや那珂核融合研究所など、同社職員が活躍している研究機関の紹介があり、その後、それらの研究所を支える技術や企業概要について説明が行われました。高専生からは、会社に何名ほど高専出身者が在籍しているのかといった質問に加え、核融合炉の耐用年数に関する踏み込んだ質問もあり、加速器および関連施設に携わる企業に興味を持つ良いきっかけになったのではないかと思います。
加速器施設での研究紹介では、KEKにてJ-PARC加速器メインリング(MR)用主電磁石電源の開発を進めている下川哲司さんより、大強度化に向けた電源開発について、基礎的な内容も含め丁寧にご説明いただきました。高専生からは、ビーム収束や電流波形に関する質問が多く寄せられ、加速器施設での研究に興味を持っていただく良い機会になったと感じました。
最後に、本活動メンバーでもある理研の高梨さんより、自宅で製作された小型サイクロトロン加速器、そして現在取り組まれているヴィデレー型線形加速器についてご紹介いただきました。講演の締めくくりとして、失敗を恐れず挑戦する姿勢の大切さについてお話しいただき、高専生にとって今後の活動の励みになったのではないかと思います。