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ニュートリノの「CP位相角」を大きく制限 - 粒子と反粒子の振る舞いの違いの検証に大きく前進する成果をネイチャー誌で発表 –
2020年4月16日
T2K実験国際共同研究グループは、ニュートリノが空間を伝わるうちに別の種類のニュートリノに変化するニュートリノ振動という現象において「粒子と反粒子の振る舞いの違い」の大きさを決める量に、世界で初めて制限を与えることに成功しました。CP位相角と呼ばれるこの量は、ニュートリノの基本的性質を示す量の一つであり、理論的には-180度から180度の値を取り得ますが、これまで全く値がわかっていませんでした。今回の結果では、CP位相角の取り得る値の範囲の半分近くを99.7%(3シグマ)の信頼度で排除することに成功しました(図1)。ニュートリノについての未解明の問題の一つである、粒子と反粒子が異なる振る舞いをするかどうかという問題に大きく迫る成果です。
この研究成果は、総合学術雑誌「ネイチャー」に4月16日掲載されました。
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プレスリリース本文
論文情報
- 雑誌名
- Nature Vol.580, pp.339-344, on April 16, 2020
- タイトル
- Constraint on the Matter-Antimatter Symmetry-Violating Phase in Neutrino Oscillations
- 著者
- K.Abe et al. (T2K Collaboration)
- DOI
- 10.1038/s41586-020-2177-0