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「筑波サイエンスワークショップ2019」を開催 京都府の高校生がつくばに集う

2019年12月23日から25日まで、京都府の高校生がつくば市の研究機関で実習を行う「筑波サイエンスワークショップ(SW)2019」が開催されました。本ワークショップは、京都教育大学附属高校主催の3日間の実習プログラムで、2005年から毎年行われています。KEKでは1回目から毎年、実習で高校生を受け入れており、今回が15回目になります。今年の筑波SW2019には京都府下の3校から12名の高校生が参加し、物質・材料研究機構(NIMS)の化学チーム、産業技術総合研究所地質標本館の地学チーム、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の物理チームに分かれて、実習を行いました。様々な研究機関が集まるつくば市ならではの企画です。

物理チームの5名は、KEKの西田昌平 准教授、住澤一高 講師の指導のもと「素粒子の探索プログラムを用いて新粒子の探索に挑戦」というタイトルで、Belle実験のデータの中から粒子を探す研究を行いました。Belle実験は、KEKつくばのKEKB加速器で電子と陽電子を衝突させ、そこから生じた粒子を調べることで粒子と反粒子の対称性の破れなどを研究する実験で、小林誠・益川敏英両博士の2008年のノーベル物理学賞受賞に貢献しています。現在はBelle実験のデータ解析も行いつつ、KEKB加速器とBelle実験をアップグレードしたBelle II実験が行われています。今回の実習では、Belle実験で収集されたデータの一部を使った高校生対象の素粒子探索プログラム、B-Labを使いました。短い時間でしたが、物理チームの参加者は、Belle実験の主な研究対象であるB中間子や、チャームクォークを含んだΛcバリオンと呼ばれる複合粒子などの様々な粒子を発見しました。さらに、Belle II 検出器も見学するなどして、最先端の素粒子物理研究を体験しました。3日目には、NIMSにて各チームがそれぞれの実習の発表を行いました。

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