1月の活動報告 : Belle、Belle Ⅱ 実験グループ
2018年1月19日
Belle実験、Belle Ⅱ 実験の両グループが、2018年1月の活動報告を行いました。、1999年から2010年までに収集されたデータによるBelle実験の最新の物理解析成果に加え、今春に電子・陽電子の衝突実験を開始する予定のBelle Ⅱ 測定器の準備状況について解説しています。
Belle実験の成果では、B中間子がミュー粒子とニュートリノに崩壊する稀な反応について、全データを用いた分析により、その確率がゼロではないことが判明したと報告しています。この崩壊は、電荷を持つヒッグス粒子が存在したと仮定した場合、標準理論が予測値からずれた崩壊確率となることが分かっていますが、これまでは確率の上限値しか知られていませんでした。ただ、標準理論からのずれは誤差の範囲に含まれるため、確定的なことはBelle Ⅱ 実験の結果を待つ必要があるということです。
また、Belle Ⅱ 測定器は、2017年4月に電子・陽電子の衝突点までロールインしたことに加え、最終収束電磁石(QCS)を規定の位置まで挿入した磁場測定や、粒子識別装置(ARICH)や、Belle Ⅱ 測定器中心部へのBEAST Phase2 検出器群の組み込みを終えるなど、次々にマイルストーンをクリアする様子が報告されています。
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