書籍紹介コーナー（詳細）
消えた反物質 (ブルーバックス) (新書)
—素粒子物理が解く宇宙進化の謎—
著 者：小林 誠
出版社：講談社ブルーバックス
861円（税込）
対象：高校生（一般）
内容：
「CP対称性の破れ」理論の根幹は141ぺージから142ページにかけて説明されています。また112ぺージから116ページに南部博士の「自発的対称性の破れ」が説かれているので、この1冊で2008年のノーベル物理学賞の全てが理解できます。第５章では小林・益川理論を証明するためのBファクトリー計画が説明されていますが、「建設がおこなわれている」と記述されています。その後KEKと米国のSLACで行われた実験で理論が証明されることになります。また第６章は宇宙の進化の過程で物質と反物質のあいだに差が生じるための条件、サハロフ博士の３条件についての説明に割かれ、具体的にどのようなメカニズムで物質優位の宇宙がつくられる可能性があるかが論じられています。