12月13日に8GeVの電子ビームをHER(電子蓄積リング)に蓄積することに成功した後も、KEKBのコミッショニング・グループは、12月27日まで、加速器の性質の解明と、ビーム強度の増強に努めてきた。12月26日には、19mAの電子ビームをHERに蓄積することに成功した。一方、3.5
GeV 陽電子ビームについては12月27日の朝にはLER(陽電子蓄積リング)の直前にある入射セプタム電磁石まで輸送することに成功した。下の図1は入射線形加速器からセプタムまでのビ−ム軌道の位置を示している。
KEKBは12月27日の朝に一旦運転を停止し、年末年始の休みの後、1月8日から運転を再開する。
図1.入射線形加速器電子銃から陽電子蓄積リングの直前までのビ−ム輸送路での陽電子ビームの位置と強度(12月27日8:49)
12月23日には、HERに設置された、二重スリット干渉計が働きだし、垂直と水平方向のきれいな干渉縞を観察することに成功した。干渉縞の山と谷の高さの比がビームの大きさによって変わることを用いて、ビームの大きさを測定する。
図2.二重スリット干渉計により観測された垂直と水平方向の干渉縞。
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