J-PARC
    >ホーム >ニュース >トピックス >この記事 last update:10/03/31  
   
 
高分解能チョッパー分光器(HRC)完成披露式典を開催
 
 
 
  image
  高分解能チョッパー分光器(HRC)の一部
手前の銀色の円形部分に実験試料が装着される。奥には赤い枠のついた真空散乱槽が見える。
3月26日、大強度陽子加速器施設J-PARCの物質・生命科学実験施設MLFに設置された中性子ビームラインBL12に設置された高分解能チョッパー分光器(HRC)の完成披露式典が行われました。
 
下村理所長(KEK物質構造科学研究所:物構研)、家泰弘所長(東京大学物性研究所:物性研)の挨拶に始まった式典では、J-PARCセンター長などから祝辞が贈られました。その後、伊藤晋一准教授(物構研)から装置の開発から建設までの状況と特性の説明があり、佐藤卓准教授(物性研附属中性子科学研施設)から装置を使って見込まれるサイエンスについての説明がありました。
 
image  
集合写真
HRCの入った遮蔽壁の上にて。
 
開発から手掛けた本装置の完成をもって、MLFでは3種類のチョッパー分光器を持つこととなり、世界でも類を見ない研究施設となりました。また、本装置の特筆すべきは世界最高レベルの中性子源を利用したエネルギー分解能の高さと、エネルギー・運動量空間の広さであり、中性子研究の新たな分野を切り拓いていく可能性を多いに含んでいます。
 
式典後、物質・生命科学実験施設(MLF)に場所を移し、完成したHRCの見学会が行われました。伊藤准教授の案内により、参加者は完成したばかりの真空散乱槽などを間近に見ることができました。
 
最後に、柴山充弘施設長(物性研附属中性子科学研究施設)からは、構想から建設まで携わった方々への感謝とともに「装置の完成はまさに、誕生日といえる日です。ここから多くのサイエンスが生み出されていくことでしょう。」と締めくくりました。中性子サイエンスはもちろん、この施設利用を通して中性子の若手人材育成も大いに期待されています。
 
 
 
  関連記事: J-PARCに「高分解能チョッパー分光器」の真空槽を搬入
/ja/news/topics/2009/BL-12.html
 
  関連サイト: 物質・生命科学実験施設 MLFのwebページ
http://j-parc.jp/MatLife/ja/
中性子科学研究施設 KENSのwebページ
http://neutron-www.kek.jp/
 
 
 
copyright(c) 2010, HIGH ENERGY ACCELERATOR RESEARCH ORGANIZATION, KEK
〒305-0801 茨城県つくば市大穂1-1
proffice@kek.jpリンク・著作権お問合せ