2011年4月26日
4月25日、高エネルギー加速器科学研究奨励会による西川賞、および小柴賞の表彰式が機構内にて開催されました。
西川賞は高エネルギー加速器ならびに加速器利用に関する実験装置の研究において、小柴賞は素粒子研究のための粒子検出装置の開発研究において、独創性に優れ、かつ論文発表され国際的にも評価の高い業績をおさめた研究者・技術者に贈られるものです。
伊藤准教授らのグループは、T0チョッパー、フェルミチョッパーを開発し西川賞を受賞しました。これらは中性子ビームのエネルギースペクトルを整形するために開発されたもので、実験の解析を容易に、かつ高精度にさせました。現在J-PARCの物質・生命科学実験施設の中性子ビームラインに導入されています。
宇野准教授はマイクロパターンガス検出器による中性子・X線画像装置を開発し、小柴賞を受賞しました。この検出器はガス電子増幅器(GEM)に特殊な電子回路を組み合わせたもので、中性子の波長別ラジオグラフィを可能にしました。また、GEM表面の物質によって、X線の検出器へも応用を可能にしました。
この表彰式は3月24日に都内にて行われる予定でしたが、東日本大震災により延期されていました。