ニュートリノ振動実験とKEK B ファクトリー実験



ニュートリノ振動実験

ニュートリノ振動実験謎の素粒子ニュートリノに質量はあるのか?
現在、素粒子物理学では、物質の構成要素としての素粒子は、クォ−クとレプトンであり、ニュートリノは電気的に中性で、質量の無い粒子とされてきました。しかし宇宙の暗黒物質や太陽の謎を解くのには、質量の有無がカギを握っています。KEKの陽子加速器を用いて人工的にニュートリノビームを発生させ、250キロメートル離れた検出器:スーパーカミオカンデ(岐阜県神岡町)に打ち込み、発生時との強度やエネルギー分布の違いを詳しく調べます。
上の写真はKEK内の前置検出器です。実験は1999年3月から、始まります。

詳しい解説はこちら    掲載日:1999年3月5日


KEK B ファクトリー実験

最終調整中の「測定器 BELLE」
上の写真は、現在調整中の、測定器(BELLE)です。
Bファクトリ−とは、素粒子の世界での粒子、反粒子の対称性(CP不変性)について、研究するための大型加速器と測定器(BELLE)施設です。

 電子ビ−ムを 8GeV、陽電子ビ−ムを3.5GeVに加速し、ビ−ム同士を正面衝突させ、大量のB中間子と反B中間子を発生させ、その崩壊過程の違いを詳しく調べることで、私たちの宇宙には、何故反物質がないのかの謎にせまります。加速器の建設は昨年12月に終了し、現在ビーム強度を上げるための調整運転が行われています。一方、測定器システムは、加速器から離れた場所での宇宙線による校正データの収集をしています。
 掲載日:1999年3月5日