もし、ボクのまわりにこんな反物質というものがあったら大変だ!! なぜかって、「対消滅」といって物質と反物質という反対の性質のものがくっついて大爆発がおこりボクの存在も地球もエネルギーになって消えてしまう。
でも、ボクらも地球も消えないでちゃんと存在している。というわけで、ボクらが知りうる宇宙には反物質という存在はないと言えるんだ。
ところが、現代の先端科学はすごいんだ。実際に、反物質は作ることはできないんだけど反物質を構成する素粒子(反粒子)を加速器を使って人工的に作ることが可能なんだよ。宇宙は、ビックバーンという大爆発で誕生したという話を聞いたことがあると思うけど、「対生成」といって物質を構成する粒子と反物質を構成する反粒子というものが同量あったはずなんだ。ところが、ボクらの宇宙には、どういうわけか反物質というものはないし、反物質を構成する反粒子というものもないんだ。これが、なぜなくなってしまうのかという宇宙誕生の謎をさぐるのが今回の実験なんだよ。
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