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 過去にサマーチャレンジで学んだ先輩たち。皆様への熱いメッセージです。
井上 優貴さん  Academia Sinica, Institute of
Physics 研究員 (3期生)

 「あれ!?君たち何つながり?」 「サマチャレです!」
サマチャレ参加者なら一度は耳にする言葉です。たった4年の学部生の中でサマチャレがなければつながる事の無かった人たち。そんな思い思いに物理を学ぶ人たちが、たった10日程の間に繋がるイベント、それがサマチャレです。
私が参加したサマチャレは今から7年前。当時はヒッグス粒子も重力波もまだ発見されていませんでした。これらの例は沢山の発見にくらべれば氷山の一角ですが、いま思えば、当時サマチャレの講義でわくわくとしながら聞いていた、「沢山の未解明だった物理」です。たった、7年の間に当たり前の物理になりました。
私を含め多くの人がサマチャレの講義や実験、友人に影響を受けて大学院の研究を選択しました。わたしの選択した「未解明の物理」は宇宙マイクロ波背景放射の偏光実験です。この実験は宇宙からやってくるBモードと呼ばれる特殊な渦の偏光模様を高感度の望遠鏡を用いて測定します。私も大学院の在学中に運良く「未解明の物理」だった、Bモードの初検出に立ち会う事ができました。
私がこの実験を知ったのはサマチャレに参加する友人が選択した、宇宙の温度を測定する実験でした。サマチャレ参加中に議論を交わしながら、現場の方に話を聞く間にすっかりこの実験の虜になってしまいました。結局、サマチャレへの参加が発端となり、最終的には宇宙マイクロ波背景放射のテーマで博士号を取る事になりました。
現在は海外の台湾の研究所で重力波の研究を行っています。当時の参加者とは今でも親交があり、頻繁に連絡をとりあっています。
サマチャレがあなたの研究人生に何かしらの影響を与える事は必至です。最先端の物理を学び、同期の仲間と議論し、学部生の夏に一生の思い出を是非ともつくりましょう!

 

大槻 太毅さん  京都大学大学院人間・環境学研究科 助教 (3期生)

 私がサマーチャレンジに参加したのはもう7年前になるのでしょうか。参加してみると所内見学では巨大な実験施設に圧倒され、演習では一から装置を組み立て実験するという貴重な経験をさせて頂きました。そして、こんなにも勉強している同世代の人たちがいるということにとても刺激を受けたことを覚えています。サマーチャレンジに参加してからは必死に勉強しました。
そして 今年の3月にはサマーチャレンジの修了証書に書かれていた 「未来の博士号」という言葉の通り、博士号を取得することができました。今は、研究者としての道を歩むことを決め、この文章を新たな着任先に向かう新幹線の中で書いています。 
サマーチャレンジに参加していなかったらたぶん今の自分とは大きく違っていたのではないかと思います。あの当時にサマーチャレンジに応募したことで世界が大きく広がったこと、それが自分の可能性を広げたこと、 それは間違いないことだと思います。 新しい世界に踏み出すことはとても勇気がいることかもしれませんが、サマチャレスタッフの方たちやそこで出会う友人たちはその一歩を 大きな一歩に変えてくれる力を持っていると思います。
是非応募して、この夏を存分に楽しんで下さい!

 

 

 
 神田 聡太郎さん  東京大学大学院 理学系研究科 (2期生)

 私は2008年に第2回のサマーチャレンジに参加し、宇宙線ミューオンを使った演習に取り組みました。物理学に対して漠然とした興味しか持っていなかった私にとって、サマーチャレンジの講義と演習はその後の進路を考える上で大変よい刺激になりました。現在はスピンと対称性の物理に興味を持ち、KEKおよびJ-PARCでミューオニウムと呼ばれる特殊な原子の超微細構造を精密に測定する実験に取り組んでいます。
サマーチャレンジの講義は素晴らしいもので、しばしば密度が高く理解するために時間がかかるかもしれませんが、その道に進むか否かによらず大変よい学びが得られます。演習はコースや課題によって様々ですが、どれを選んだとしても取り組むこと自体がとても貴重な体験となるかと思います。他者と議論することや自分の考えを伝えることも学べます。参加者同士での交流から得られるものも多いはずです。
夏の短い期間ではありますが、研究の楽しさや苦しさに触れるまたとない機会です。
物理学に興味はあるがどこから手をつけてよいか分からない人、研究の道を志すかどうか迷っている人、何事も実際に体験することで判断したい人に特に勧めます。

 
小澤 遼さん  東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 (4期生)

 サマチャレに参加して得られたものは、主に3つです。貴重な実験設備での高度な実験を体験する機会、現役の先生やポスドクや大学院生の方からご指導されて議論ができる機会、そして、似たような立場で同じような志をもつ仲間です。研究所に泊まり込みで、初対面の仲間や先生らとともに研究計画を練って遂行していく、このような非日常の生活はとても刺激的で驚きの連続でした。なんとか絞り出した研究成果をまとめた最終日には、不思議な感動を伴う充実感がありました。
サマチャレ後も、ご指導いただいた先生のもとへ進路相談などで訪問しましたし、仲間と集まって飲むのはいまでも続いています。今はサマチャレ参加から5年がたっていて、現在は素核とは別の物理分野の博士課程にいますが、振り返ってみても、サマチャレでの経験は貴重なものとして心に残っていますし、学んだことは確かに活きています。
応募しようか迷っている皆さんは、求められているレベルが高そうで躊躇してしまう人も多いと思います。確かに内容は非常に高度で甘くないですが、一番大事なことはチャレンジ精神だと思います。まだ学部生の立場で先端の技術や知識にどっぷり触れる機会というのは、今後の進路選択やその先の研究生活でとても意義のあるものになります。

 
辻本 真規さん  東京大学 物性研究所 (4期生)

 大学生のみなさんこんにちは。私も大学生の時に学内の掲示板でサマーチャレンジのポスターを見て、ウェブで調べてみると「行ってよかった!すごく刺激になった!」というような感想が見つかったので、申し込みをしました。
行ってみると思った以上に充実していて楽しかったです。どのあたりがすごく良かったかというと、全部なのですが、特に学外の科学仲間ができることと、実習で大学院レベルの実験のイメージができるところが良かったです。
サマーチャレンジは全国の大学から意欲的な人が集まります。なので、科学を勉強する上ですごく刺激になります。私はサマーチャレンジで知り合った人たちとその後ゼミをして、知識を身に付けましたし、今でも研究上の情報交換をすることがあります。実習については、多くの大学の学生実験よりもレベルが高いことができると思います。この実習で実験の基礎を垣間見ることができました。
現在私は金属結晶を合成し、新しい仕組みで発現する超伝導の研究を行っています。KEKなどの放射光施設は使いませんが、この分野にもサマーチャレンジの卒業生がたくさんいるので、学会で会ってディスカッションをするのも楽しいですよ。
皆さんもサマーチャレンジで新しい世界を覗いてみてはどうでしょう?

 
山本 実加さん  京都大学大学院 理学科研究科 (6期生)

 研究成果をあげるためには、個人の能力だけでなく情報戦となる部分も大きいと私は思っています。
というのは、物理現象はたくさんの測定器や様々な工夫があって初めて確認されると思いますが、すべてゼロから自分でできることではなく、周りの人の経験や研究を参考にすることも必要だからです。サマチャレでは、長く繋がっていける物理好きな研究仲間と出会えます。その様子は、他の卒業生の方々がおっしゃっている通りです。
実は8期にTAとしても参加しましたが、この良さは変わることなく受け継がれていました。これからの研究人生に向けて、大きく変わる分岐点がサマチャレにあるかもしれません。是非参加してみてください!

 
沖中 香里さん  広島大学 理学部 物理学科(8期生)

 サマチャレでの学びは、それまでの三年間の大学での学びと同じくらい濃く充実したものでした!思いっきり物理について議論したり語ったりすることで、改めて自分の学んでいることへの興味関心が強まったと思います。また、他大学の学生と関わると、自分が知らない知識を持っていたり、深い考えを持っていたり…。もっともっと勉強しなければ、したい!!と刺激を与えてくれる仲間が全国にできました。
学部2,3年生で、教授の方にマンツーマンで指導してもらう機会もなかなかないと思います。少しでも気になっている人は、応募してみてほしいです。知識とか全然ないけど大丈夫かなという方も、まずは一歩、踏み出してみてください!

 
水上 翔太さん  早稲田大学大学院 応用物理学科 (8期生)

 一つのテーマで何日も集中して実験をして、徹底的に議論して考えつくして、自分たちで実験の方法を工夫していくことの楽しさが、サマチャレに行けば分かるはずです。実験はそんなに得意ではないとか、理論系に行こうと思っている人にもお勧めします。
数式で書くととっても単純な事柄でも、実際に手を動かして現象を見ようとすると、想像以上に大きなギャップがあるものです。そういうことを考えているうちに、実験が楽しすぎて、実験系に変えようと思ってしまうかもしれませんよ。

 
木野 秀俊さん  近畿大学 理工学部 理学科 (8期生)

 サマーチャレンジは、その名の通りチャレンジがあります。それは、今までの自分を試す挑戦もあるし、新しいことへの挑戦もあります。そうしたチャレンジを乗り越えて、参加した人のほとんどが”これまで以上にがんばろう”と刺激されて、卒業研究に取り組み、就職したり大学院に行ったりしています。もちろん、それぞれにエピソードがあると思いますが、サマーチャレンジに参加した人で”つまらなかった”という人は一人もいないと思います。
ですから、参加するのを悩んでいる人がいれば”安心して”参加して欲しいし、参加する確固たる意思がある人も”安心して”臨んでほしいと思います。
今振り返れば、私にとっては、サマーチャレンジは挑戦することへの第一歩だったように思います。参加する皆様が、素晴らしい挑戦をできることを祈っています。

     
     
     
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