過去にサマーチャレンジで学んだ卒業生から、
皆様への熱いメッセージです。
山岸 愛 (13期生) 東京大学 理学系研究科 物理学専攻
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サマーチャレンジへの参加を強く勧めます。
期間中に非常に充実した日々を過ごすことができるのはもちろん、
その後の人生の大きな糧にもなる大変有意義な経験になると思います。
私は大学の先輩に教えていただいてサマーチャレンジを知りました。
公募のサマースクールということで、同世代の様々な学生
(卒業生からのメッセージを見て、全国各地からの参加者がいることがわかりました)
と交流し高め合う貴重な経験になるだろうと考え、応募しました。
選考を経た方々の集まりということで、
勉強不足の自分は果たしてついていけるのだろうかとはじめは不安でした。
実際に参加してみると、参加者の皆さんはとてもフレンドリーで親しみやすく、
また、講義や演習の担当の方々は質問に対して丁寧に噛み砕いて説明してくださり、
大変充実した日々を過ごすことができました。
KEKの敷地外に基本的には出られないというルールも、
集中度合いを高めるのに役立っていたのではないかと思います。
また、演習や講義のみならず、キャリアビルディング、KEKやJ-PARC見学ツアーも盛り込まれており、
良い刺激となりました。サマーチャレンジ期間中は非常に濃密な日々を過ごし、
振り返ってみると夢のようにさえ感じます。
現在もサマーチャレンジの同期やOBOGの方々との交流があり、
サマーチャレンジ終了後の研究生活の点からも、
学部3年次にサマーチャレンジに参加したことは大正解だったと思います。
もし参加を迷っておられるなら、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
秋澤 涼介(15期生) 東京理科大学 理工学部物理学科
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サマーチャレンジの魅力を一言で伝えるならば、 それは素粒子・原子核というテーマの中で「どこか自分と似た人が集まる」 他にはないイベントだということですね。 私は大学2年生以降でのオンライン授業の毎日に不完全燃焼と言うか、悶々とした日々を送っていました。 それは仕方のないことではありますが、後から大学生活を振り返ったときに 「あんなことしてたな」と思える何かが欲しいと考えていて、 そんなときサマチャレに参加する機会を得ました。 15期のサマチャレは夏に講義を受けて、翌年の春に演習課題を行いました。 夏の講義の際は対面で合うことはできないため、オンラインの会話ツールで夜遅くまで (次の日も講義があるというのに…)生産性のない話をしたり、 物理の話をしたり楽しく過ごしました。 翌年の演習課題ではラドンから生じるアルファ線の検出器作成をし、 はんだ付けから測定までの一連の実験を行いました。 私たちの班ではもともと用意して頂いたセットアップに加え、 新たに温湿度計を実装しアルファ線のエネルギー分布と湿度の変化についても発展的な測定を行いました。 この開発はエレキとシステム設計に詳しいチームメイトが率先して引っ張ってくれ、 そのお陰で面白い実験結果を得ることができました。 得意分野をうまく出し合って実験を進める、そんな経験となりました。 この経験が出来るのはサマチャレに様々な分野の人が集まっているおかげです。 15期生のみんなとはサマチャレが終わった今でも班を超えて繋がっていて、 毎週院試のオンライン勉強会を開いているくらいです。 そんな一期一会の機会を与えてくれるサマチャレにぜひとも、参加してみませんか?
高村 泰時(15期生) 金沢大学理工学域 数物科学類 物理学コース
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15期での開催は講義と実習の時期が離れてしまったため、
「どんな人が参加しているんだろう?」「どんな人と一緒に演習をするんだろう?」
というドキドキが2回ありました。オンラインで講義を受けていると、
自分だけがわからないような不安があり、講義中は何度も
「他の人はどうなんだろう?わからないのは私だけかな…」と思っていました。
(他の人もそうなのではないでしょうか?)仲間の顔も先生の顔もどうしても画面越しだったため、
より一層不安がありました。そんな中であっても、多くの受講生が質問する熱心なもので、
オンラインなのに一瞬たりとも見逃せない先生の話に自分も引き込まれました。
そのためいつの間にか不安よりも「どうしてこういう着眼点を持てるんだろう、すごい!」
という興奮に圧倒されたのを今でも思い出します。
さて、私の実習班は「光子を捕まえる」というもので、
皆が身近に感じる素粒子である「光」の性質を実験で実感しようというものでした。
一見するとみんなが知っていることを再現するだけなのかもしれませんが、
その奥深さや科学的に述べる難しさと1週間近く向き合う大変さは今でも忘れられません。
私は物理学を専攻していましたが、化学の知識が深い人、宇宙物理に興味がある人、
高専に所属していて工学からの視点に鋭い人、色々な人がいました。
バラバラな人たちの集まりにも関わらず、一つのテーマにどのようにアプローチするか、
どうやって実験結果を解析するか…
この力を合わせる楽しさは大学での専攻の実験だけでは味わえない醍醐味がありました。
最後に、サマーチャレンジでは、講義を受けて演習をして終わりになるわけではありません。
全国各地に物理に本気で向き合う仲間と出会えます。自分が知っている世界を打ち破って、
もっと様々な人と共に学んでいきたいという人は是非参加を希望してみてはいかがでしょうか!
落合 勇稀(15期生) 小山工業高等専門学校 複合工学科 電気電子創造工学コース
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授業中の紹介で知り、勢いで申し込んだサマーチャレンジでしたが、
いざ行けることが決まると正直不安な気持ちでいっぱいでした。というのも、
自分は高専という学校で工学を学んでいるため、物理学科でもなければ大学生でもありません。
そのため、自分の物理の知識では周りについていけずに迷惑をかけてしまうのではないかと
マイナスなことばかり考えていました。また、サマーチャレンジ2021はコロナ禍ということもあり、
講義がオンラインで行われたのですが、そこでの内容はとても刺激的で面白いのと同時に、
初めて聞く言葉であふれていたため、不安はさらに大きくなりました。
このようにして大きな不安を抱えたまま、
延期によって2022年の春の開催となった演習を迎えたのでしたが、その不安はすぐに解消されました。
その要因の一つとして、
実験の内容が今まで自分が学んできた工学の知識や技術が生かせるものだったということもあるのですが、
一番大きかったのは演習を担当してくださった先生並びにTAの方が丁寧な指導をしてくださったことです。
実験の目的や、手法はもちろん、実験結果のどこに注目し、
そこから何をとらえるべきなのかということなど、
今後自分が研究をしていく上で必要になるであろう考え方を演習を通して教えていただきました。
もしサマーチャレンジへの参加を悩んでいる人がいたら、
ぜひ勇気をもって申し込んでみてほしいです。
やる気さえあれば学べることはとても多く、刺激的で充実した数日間を送ることができるはずです。
太田 明日夏 (15期生) 名古屋市立大学 総合生命理学部 総合生命理学科
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演習(実験)初日、私は絶望しかけました。
物理学科ではない私には、初めてのことが多すぎて、演習内容の理解ができなかったんです(笑)
班のメンバーも全員初対面で、あまりコミュニケーションがとれず、
「この先やっていけるかな」と不安になりました。
しかし、その心配を解消するのにそう長くはかかりませんでした。
メンバーは、良い人ばかりで、毎日一緒に共同作業をするうちに自然と仲良くなれました。
内容に関しても、先生やTAさんの全面協力もあって、時間を追うごとに確実に理解が深まっていきました。
そして2、3日もすると、「これどうなってる?」「これはこういうことじゃない?」
「いや、それだと…」と議論が飛び交うようになってきました。
こうなってくると…めちゃくちゃ楽しいんですよね。
ワクワク・ドキドキして、「実験ってこんなに楽しいんだ…!」と胸が高鳴りました。
最終日には、「もう少し実験したい」とギリギリまで粘ったほどです。
私は、サマチャレに参加して、一生モノの経験を得たと思っています。
それほど、参加して本当に良かったと思っています。
もしこれを読んでいるあなたが、少しでもサマチャレに興味をもったのであれば、
伝えたいことはただ一つ。是非、応募してみて下さい。
きっと、素晴らしい仲間たちと充実した毎日が待っていますよ!