第1部 講演
野尻 美保子(のじり みほこ)
高エネルギー加速器研究機構教授
1990年に京都大学理学博士の学位を取得、日本学術振興会特別研究員、ウイスコンシン大学研究員、高エネルギー物理学研究所助手。京都大学基礎物理学研究所助教授を経て2006年より高エネルギー加速器研究機構教授。最近は、ヒッグス粒子を発見に貢献したLHC
実験のデータを使って、宇宙初期の状態や、暗黒物質の性質を決定する方法について研究している。2011年の震災以降放射線測定についての啓蒙活動等も行い、その一部が鈴木みそ著「放射線の正しい測り方」として漫画化されている。
2012年は素粒子標準模型の最期の粒子、すべての粒子に質量を与えたヒッグス粒子が発見されるという、素粒子の研究者にとって大きな一年でした。しかし、実はヒッグス粒子は「最期の素粒子」ではありません。宇宙に大量にあることがわかっていて、その性質が全く理解できていない「暗黒物質」が存在するからです。
暗黒物質の性質を調べる試みや、その性質についての仮説を説明することを通して、素粒子物理がどのようにして宇宙の歴史に切り込んでいくかを説明します。
第2部 コンサート
岩崎 洸(いわさき こう)
ジュリアード音楽院に留学。斉藤秀雄、レオナード・ローズ、ハーヴィー・シャピロ、パブロ・カザルスの各氏に師事。1965年ニューヨークでデビュー。数多くの国際チェロコンクールに上位入賞。世界の著名指揮者/オーケストラと共演。ギドン・クレーメル、アンドラシュ・シフ、クリスチャン・ツィメルマン、イヴリー・ギトリス、チョー・リャン・リン等室内楽で共演。1995年にジャパン・ストリング・カルテットを結成。多くの国際チェロコンクールの審査員として招待されている。世界各地で演奏を続けるかたわら後進の指導にもあたっている。
岩崎 淑(いわさき しゅく)
桐朋学園、ジュリアード音楽院、キジアーナ音楽院を経て、1967年ミュンヘン国際音楽コンクール二重奏部門第3位。1968年ブダペスト、1970年チャイコフスキー国際音楽コンクールで伴奏者特別賞を受賞。トルトゥリエ、パールマン、ギトリス、ウーギ等の著名アーティストと共演、レコーディングも多数。主要な音楽コンクール審査員を勤める。2005年福武文化賞を岩崎洸と共に受賞。2013年より国際音楽祭ヤング・プラハ会長。近著に「アンサンブルのよろこび」、「音楽さえあれば」(岩崎洸共著)、「ピアニストの毎日の基礎練習帳」などが出版されている。
- ガスパール・カサド
- 親愛なる言葉
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
- チェロとピアノの為のソナタ 第3番 作品69 イ長調
- マックス・ブルッフ
- コル・ニドライ 作品47
- ガブリエル・フォーレ
- エレジー 作品24
- クロード・ドビュッシー
- ミンストレル
- フレデリック・ショパン
- 序奏と華麗なるポロネーズ 作品3