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第二回 KEKコンサート

平成15年6月26日(木)18時

高エネルギー加速器研究機構 国際交流センター・ラウンジ1 


萩原嘉市 SPレコードコンサート 

SP蓄音機の歴史と驚異 - 伝説の名演奏の復活 -


音楽の再生機器は、SPレコードプレーヤーからLPへ、そして現在のCDへと着実に進歩していると一般に信じられていますが、音質の上からは必ずしもそうではありません。実際、電気的増幅等を一切使わない1930年代の蓄音機でも、78回転(rpm)のSPレコードから素晴らしい音を再生してみせることができ、場合によっては現在最新のオーディオ機器の音質を凌ぎます。今回のKEKコンサートでは、SPレコードの権威者である萩原嘉市さんを講師にお迎えし、SP蓄音機の歴史を振り返るとともに、世界的に貴重なコレクションの中から、最高峰といわれるビクトローラ・クレデンザ(1924)ほか数種類の名機を比較・試聴します。そしてこれらの再生機を用いて、カザルス、ミルシュテイン、ルビンシュタイン、クライスラー等の歴史的名演奏を、当時の薫りそのまま復活させます。

プログラム [pdf]  講演ノート [pdf]  ポスター [jpg]  

[講師]  萩原嘉市(はぎわらかいち)

昭和9年茨城県生まれ。15歳の頃からレコード音楽に興味を持ち、SPレコードと蓄音機の蒐集を始める。その後、証券会社勤務の傍ら、ステレオLPやオーディオ装置にも手を拡げ、世界有数のステレオLPオーディオ装置の蒐集家となる。昭和40年代神保町のあるレコード店で、大正時代からSPレコードに関する権威者一瀬正己に遭遇し、これを契機に蓄音機によるSPレコードの真価に目覚める。爾来情熱的に最高級のSPレコードと蓄音機の蒐集を追求し『SPレコード誌』等に多くの執筆をする他、昭和62年からは筑波研究学園都市において隔月「蓄音機によるSPレコードコンサート」を主催し、愛好者の好評を受け、すでに97回を数えている。