1986年、東京芸術大学大学院博士後期課程修了。翌年、「演奏家としての立場における『山田耕筰歌曲の楽譜に関する研究』」論文で、声楽(ソプラノ)の分野では我が国初の学術(音楽)博士号を取得。92年、「藍川由美リサイタル」の成果により、平成四年度文化庁芸術祭賞受賞。84年以後、数度訪中し北京、天津、西安、上海、ウルムチ、ハルビンなどで演奏及びテレビ出演を行なう。85,91年に訪米し各地で演奏。なかでも85年の「東京都ニューヨーク市姉妹都市提携25周年記念カーネギー・ホール公演」での独唱は、NYタイムズ紙上等で高く評価された。
国内では、94年の「天皇陛下御還暦奉祝会」(宮内庁講堂)にて日本の唱歌と童謡による御前演奏を行ない、99年の「天皇陛下御即位十年奉祝記念式典」(皇居前広場)にて国歌独唱。NHK「ETV8」「家族で選ぶ日本の歌」「BS日本のうた」、テレビ朝日「題名のない音楽会」、上海電視台「国際音楽祭」「中日之橋」のほか、岡山放送、瀬戸内海放送などのテレビ番組や、FM「スーパーカレッジ」「ミュージックバード」等に出演。
『これでいいのか、にっぽんのうた』(文春新書14)では近代日本の歌の歴史や、日本の歌の楽譜及び演奏における諸問題を論じ、『「演歌」のススメ』(文春新書282)では自らの演奏体験をもとに日本の歌を分析しつつ、自国の文化を知ることの大切さを訴えている。
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