放射光実験施設
[Photon Factory]

放射光は電子/陽電子加速器から放射される光です。光とは言っても日常 目にする可視光よりも千倍以上もエネルギーの高い光(真空紫外光、X線) です。放射光はエネルギーが高いので、原子や分子の中の電子の状態を 調べることが出来ます。また、放射光の波長は可視光より千倍以上も短いので、 物質の中での原子の並び方を調べることも出来ます。放射光は物質の構造や 状態のみならず、生体を構成するタンパク質や地球の深い部分での鉱物の研究等 広い範囲の研究に利用されています。実験ホールは放射光を使った実験を行なう 場で、全国の大学や研究機関のみならず、企業や国外から多くの研究者が 集まって来て、24時間体制で研究を行っています。

【見どころ】[Things to See]

【メモ】


▲ 放射光の輝き
干渉性放射光を可視光で見ると丸い虹が見えます。中心部分では目には見えない 強いX線が発生しています。


▲ 高温・高圧X線実験装置(MAX80)
1500℃、15万気圧の条件下でX線回析・吸収実験を行なう。


▲ BL-18C


▲ 現在の実験ホール

放射光実験施設の放射光用電子・陽電子貯蔵リングは、線型加速器からの 25億電子ボルトの電子又は陽電子を貯蔵して、大強度の放射光を安定に 発生させる装置です。建設以来、様々な改良を重ねて、世界で最も安定な 放射光源となっています。現在、リングの一部を改造することで、放射光の 輝度を10倍以上に上げる高輝度化計画が進められています。今年はこの改造の 準備のためにリングの公開は行わず、パネル類での展示となっています。

【見どころ】[Things to See]


▲PFリング高輝度化(低エミッタンス化)の原理
電子・陽電子ビームをより細く絞れば、一層明るい放射光が得られる。


▲現在のPFリングと放射光用ビームチャンネル


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