KEKB(Bファクトリー)加速器は、衝突する電子陽電子のエネルギーが異なる非対
称衝突型加速器であるという特徴を持ち、B中間子を大量に効率良く発生させること
を目指しています。
KEKB加速器は、80億電子ボルトの電子蓄積リング(HER)と35億電子ボルトの陽電子
蓄積リング(LER)、及び電子・陽電子線形加速器とから構成されます。電子リングと
陽電子リングは、1995年まで稼働していた衝突リング・トリスタンを設置していた
トンネルに設置されます。2つのリングは筑波実験室でのみ交差し、そこで電子・陽
電子衝突を起こします。現在25億電子ボルトの線形加速器はKEKBに向けてエネルギー
と陽電子数の増強がなされ、80億電子ボルトの電子と35億電子ボルトの陽電子をKEKB
リングへ直接入射できるようになります。
▲ KEKB加速器の概要
1998年の完成を目標に、KEKB加速器の機器の設計や製作が現在行なわれています。
また加速空洞、ビームを安定に蓄積するためのビーム・フィードバック制御系、衝突
点近傍の特殊電磁石等の一部の機器については性能を上げるための開発研究も進めら
れています。
【見どころ】[Things to See]
- KEKB加速器概要
[Highlights of KEKB Accelerator Design]
- リング配置図
[Layout of Collider Rings]
- 真空パイプ、及び真空ポンプ系
[Vacuum Pipe and Pumping System]
- ビーム位置モニター電極、及び信号処理系
[Beam Position Monitor and Its Signal Process System]
- ビーム・フィードバック制御系
[Beam Feedback Instrumentation]
▲筑波-日光実験室間トンネル:この区間では電子リング(HER)が内側に、陽電子
リング(LER)が外側に設置されます。