過去の研究活動
陽子シンクロトロン「12GeV PS (Proton Synchrotron)」は、1976年から2005年12月末まで、30年にわたって実験をしていた、KEKで最も長い歴史をもつ加速器です。高エネルギー物理学をはじめ、中性子、中間子ビームによる物質科学など、広い分野の研究に利用されてきました。
この加速器は、5億電子ボルトまで陽子を加速する「ブースター」と、120億電子ボルトまで加速する「主リング」から構成されます。主リングからの高エネルギー陽子ビームによって、π(パイ)中間子、K中間子、反陽子、ニュートリノなどの強力な二次粒子ビームを作ることが可能です。
主リングにおける素粒子・原子核物理学の研究は、これらのビームを使って行われる素粒子物理学の主要テーマであるニュートリノ振動実験(K2K)、K中間子の稀崩壊過程の超精密測定、K中間子による原子核研究など多方面に及びました。
12GeV陽子加速器とビームライン、カウンターホールの配置
[拡大図(28KB)]
主リングのトンネル内
[拡大図(28KB)]
トロイダルスペクトロメータ