KEK TOP >> 日本語ページ >> 環境放射線の測定結果 >> 空気中の放射能の測定結果

高エネルギー加速器研究機構(KEK)

2011年3月28日
高エネルギー加速器研究機構

つくば市で観測された空気中の放射性物質の種類と濃度の測定結果について(3)

つくば市にある高エネルギー加速器研究機構は国立環境研究所と、つくば市における空気中濃度の測定を実施しています。今回は3月17日から3月23日にかけて行った第5回と第8回の測定結果を報告します。それ以前の測定結果については第2報をご覧ください。

採取条件

  1. 採取場所:国立環境研究所敷地内
  2. ハイボリュウムエアサンプラー:毎分600ℓで空気を吸引採取
  3. 使用ろ紙:石英繊維ろ紙および活性炭ろ紙の2段組で捕集
  4. ろ紙の測定:高エネルギー加速器研究機構設置の高分解能Ge検出器
  5. 測定回数:8回

検出結果

検出された主要な核種はヨウ素-131(半減期8.02日)、テルル-132(半減期3.204日)およびその娘核種のヨウ素-132(半減期2.295 時間)である。

3月16日午後からの試料は、それまでに比べて約2ケタ低い濃度になっている。

また、3月20日から22日にかけて、放射性物質の増加が認められたが、23日には減衰している。

高エネルギー加速器研究機構は引き続き測定を継続し、正確なデータの公表に努めていきます。

第1表 第5回採取試料の検出核種及び濃度(Bq/cm3※1

採取期間:2011年3月17日10:07〜3月18日10:07
採取空気量:864立米

放射線量グラフ
核種濃度(Bq/cm3※1
ヨウ素-1313.2×10-7
テルル-1323.8×10-9
セシウム-1342.4×10-9
セシウム-1363.5×10-10
セシウム-1372.1×10-9
テルル-129m検出せず
ヨウ素-1333.8×10-9
テクネチウム-99m※2検出せず

第2表 第6回採取試料の検出核種及び濃度(Bq/cm3※1

採取期間:2011年3月18日10:16〜3月20日9:55
採取空気量:1715立米

放射線量グラフ
核種濃度(Bq/cm3※1
ヨウ素-1314.9×10-7
テルル-1321.2×10-9
セシウム-1341.1×10-9
セシウム-136検出せず
セシウム-1371.1×10-9
テルル-129m検出せず
ヨウ素-1331.2×10-9
テクネチウム-99m※2検出せず

第3表 第7回採取試料の検出核種及び濃度(Bq/cm3※1

採取期間:2011年3月20日10:00〜3月22日9:54
採取空気量:1724立米

放射線量グラフ
核種濃度(Bq/cm3※1
ヨウ素-1312.3×10-5
テルル-1324.6×10-6
セシウム-1347.3×10-6
セシウム-1368.7×10-7
セシウム-1377.0×10-6
テルル-129m3.2×10-6
ヨウ素-1337.2×10-9
テクネチウム-99m※24.6×10-7

第4表 第8回採取試料の検出核種及び濃度(Bq/cm3※1

採取期間:2011年3月22日10:00〜3月23日11:10
採取空気量:906立米

放射線量グラフ
核種濃度(Bq/cm3※1
ヨウ素-1319.6×10-6
テルル-1325.7×10-7
セシウム-1341.2×10-7
セシウム-1361.1×10-8
セシウム-1371.2×10-7
テルル-129m4.9×10-7
ヨウ素-133検出せず
テクネチウム-99m※25.3×10-8


※1 1Bq/cm3(1立方cmあたり1ベクレル):1ベクレルは1秒間に1回の割合で放射性崩壊がおこることを意味する。
※2 テクネチウム-99mはモリブデン-99との放射平衡によって生じる同位体であるため、サンプル採取から計測までの経過時間に応じて測定値が変化する。
※3 [訂正] 記事初出時、セシウム-136は「3.9×10-8」と表記しておりましたが、これはデータの転記ミスで、実際には検出しておりませんでした。訂正してお詫びします。(3/28 17:00)




【連絡先】 KEK広報室 TEL:029-879-6047
mailto:proffice@kek.jp

環境放射線の測定結果ページに戻る


HIGH ENERGY ACCELERATOR RESEARCH ORGANIZATION, KEK
1-1 Oho, Tsukuba, Ibaraki 305-0801 Japan
Copyright (C) KEK. All Rights Reserved.