KEK TOP >> 日本語ページ >> 環境放射線の測定結果 >> 空気中の放射能の測定結果
2011年5月30日
高エネルギー加速器研究機構
つくば市にある高エネルギー加速器研究機構は国立環境研究所と、つくば市における空気中濃度の測定を実施しています。今回は5月9日から5月26日にかけて行った第35回から第42回の測定結果を報告します。それ以前の測定結果については第8報をご覧ください。第7報、第8報に記載した吸引速度に訂正があります。吸引速度は今回同様毎分600ℓです。
ろ紙の測定は、高エネルギー加速器研究機構設置の高分解能Ge検出器を用いた。
表1から表3に測定結果を示す。第37回と第38回の間に1日の欠測日 (5月15-16日)がある。試料の採取条件、採取時の気象条件は国立環境研究所の震災関連情報(http://www.nies.go.jp/shinsai/)に掲載されている。
5/3-5/5(第32回)で一旦増加した放射性物質は、その後10-8Bq/cm3を超えることはなかったが、再度降雨が見られた5/22-5/24(第41回)で10-8Bq/cm3を超える値を示した。
高エネルギー加速器研究機構は引き続き測定を継続し、正確なデータの公表に努めていきます。
第35回 | 第36回 | 第37回 | 第38回 | |
採取期間 | 5.9 11:49 〜 5.11 11:39 | 5.11 11:45 〜 5.13 11:44 | 5.13 11:50 〜 5.15 11:50 | 5.16 13:22 〜 5.18 10:28 |
採取量 | 1,722 m3 | 1,727 m3 | 1,728 m3 | 1,623 m3 |
核種 | 濃度(Bq/cm3) | 濃度(Bq/cm3) | 濃度(Bq/cm3) | 濃度(Bq/cm3) |
I-131 | 4.8×10-10 | 4.0×10-10 | 7.3×10-10 | 9.6×10-10 |
Te-132 | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
Cs-134 | 7.0×10-10 | 検出せず | 2.6×10-9 | 2.0×10-9 |
Cs-136 | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
Cs-137 | 5.8×10-10 | 2.0×10-10 | 2.5×10-9 | 1.8×10-9 |
Te-129m | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
第39回 | 第40回 | 第41回 | 第42回 | |
採取期間 | 5.18 10:35 〜 5.20 10:35 | 5.20 10:52 〜 5.22 10:52 | 5.22 12:00 〜 5.24 11:38 | 5.24 11:45 〜 5.26 10:45 |
採取量 | 1,728 m3 | 1,728 m3 | 1,715m3 | 1,691 m3 |
核種 | 濃度(Bq/cm3) | 濃度(Bq/cm3) | 濃度(Bq/cm3) | 濃度(Bq/cm3) |
I-131 | 7.9×10-10 | 検出せず | 6.7×10-9 | 2.3×10-9 |
Te-132 | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
Cs-134 | 1.4×10-9 | 2.2×10-10 | 9.6×10-9 | 3.7×10-9 |
Cs-136 | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
Cs-137 | 1.3×10-9 | 検出せず | 9.2×10-9 | 3.1×10-9 |
Te-129m | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
3/28-4/5頃および4/17-4/23でのピークに引き続いて5/3-5/7、5/22-5/26に小さなピークが観測されている。海外での検出事例なども考慮すると、北半球の大気循環によって16から19日の周期で最初のイベントで放出された放射能が4回にわたって飛来したものが見えている可能性がある。チェルノブイリ事故の場合には、約16日の大気循環が観測されている。
※1 1Bq/cm3(1立方cmあたり1ベクレル):1ベクレルは1秒間に1回の割合で放射性崩壊がおこることを意味する。
【連絡先】 KEK広報室 TEL:029-879-6047
mailto:proffice@kek.jp
HIGH ENERGY ACCELERATOR RESEARCH ORGANIZATION, KEK
1-1 Oho, Tsukuba, Ibaraki 305-0801 Japan
Copyright (C) KEK. All Rights Reserved.